近年SNS広告の競争が激化するなかで、TikTok広告も存在感を増してきています。
TikTokは主に若年層向けのSNSであるため敬遠している企業担当者も多いようですが、ポイントをおさえて運用することで高い費用対効果を実現できる広告媒体です。
そんなビジネスチャンスも多く眠るTikTok広告について、本記事では基本事項から具体的な広告効果、運用のポイントまで徹底解説していきます。
この記事の内容
そもそもTikTokとは？
そもそもTikTokがどのようなSNSなのか確認しておきましょう。
TikTokは中国発祥のショート動画の投稿・視聴に特化したプラットフォームです。
TikTokの流行以後、Instagramのリール動画やYouTubeのショート動画など類似サービスが増えており、ショート動画の先駆け的な媒体です。若い女性のダンス動画や口パク動画などが流行し、最近では旅行や教育など動画のジャンルも幅広くなっています。
2022年11月現在、国内のアクティブユーザー数は1,700万超となっており、年々利用者数は加速度的に増加しています。海外も含めると10億人以上のユーザーがいます。
ユーザー層としては主に10代・20代の若年層の利用率が圧倒的に高いのが特徴で、全体の8割を超えています。
Z世代をターゲットとしたマーケティングを行い企業にとってTikTokは最適な媒体であると言えるでしょう。
TikTok広告の種類
ここからはTikTokの広告機能についてみていきましょう。まずはTikTok広告の種類ですが、大きく分けて3種類になります。
インフィード広告
インフィード広告は、ユーザーが閲覧しているおすすめ投稿の中に紛れさせて配信できる動画広告です。
おすすめ投稿を視聴している流れでユーザーの目に届くため、一般投稿と区別されず自然な訴求が可能になります。
インフィード広告にはいいねやコメントが可能となっているため、ユーザーによる二次的な拡散効果にも期待ができます。
ハッシュタグチャレンジ広告
ハッシュタグチャレンジは、企業側でハッシュタグを決め、ユーザーにそのタグを使用した動画投稿を促すことで自然な”バズ”を狙う、他のSNS広告にはないTikTok独自の広告キャンペーンです。
期間契約で費用が高額になっているのはデメリットですが、ユーザー発信のコンテンツ（UGC）を閲覧してもらうと購入確度も高まりやすく、ブランドの認知や向上に適した広告手法といえます。
起動画面広告
起動画面広告はTikTokのアプリ起動時に表示される広告です。
広告枠は1日1社に限定されているためそもそも枠を獲得するのが難しいのですが、その効果は絶大です。
運用型広告
運用型広告は一般投稿に紛れさせて配信するタイプの広告です。上3つのTikTok独自の広告種類と比較すると、一般的なSNS広告に近い形態となっています。少額での出稿が可能なため、費用をおさえて運用を行いたい場合におすすめの広告種類です。
TikTok広告の具体的な効果
独自性の高い広告種類もあるTikTok広告。その具体的な効果について掘り下げてみましょう。
商品・サービスの認知拡大
TikTok広告は特に商品・サービスの認知拡大に向いている媒体です。
先にみたハッシュタグチャレンジやインフィード広告のように、ユーザーの行動を起点として拡散を図れるため、自然な形かつスピーディに認知を広げていくことができます。
商品・サービスの売上向上
TikTok広告は認知拡大だけでなく、売上向上への効果も期待できます。
TikTok For Businessが発表した「TikTokユーザー白書」の第3弾では、「TikTokを通じて計画外の購入をした人は71%に及び、他プラットフォームの平均と比較して110%と高い結果」という統計データが発表されています。
インパクトが強い媒体であるので、潜在層へのリーチからでも購買に繋げやすいということがわかります。
フォロワーの増加
配信する広告でユーザーの興味を惹くことができれば、そのままフォロワーになってもらえフォロワー数の増加が見込めます。
フォローしてもらえれば、その後は広告以外の一般投稿も目に止めてもらいやすくなるでしょう。
Webサイトへの流入増加
広告の副次的な効果として、Webサイトへの流入増加という点も見逃せません。
たとえ購買に至らなくとも、多様なチャネルからの流入があることはWebサイトの評価を引き上げに繋がります。
広告の内容にもよりますが、サイト内の適切なページに誘導することができればサイト流入数増加、ひいてはサイト全体の評価向上が見込めます。
企業ブランドの構築
TikTok広告は動画に特化しているという点で、企業ブランドの構築にも絶大な効果をもたらします。
動画は一般に静止画の5000倍の情報量を発信できるとされており、企業ブランドのイメージをより細やかにユーザーに届けることができるのです。
TikTok広告の効果を高めるポイント
様々な効果をもたらしてくれるTikTok広告。ここからは、TikTok広告の効果を高めるための具体的なポイントについてみていきましょう。
10代・20代向けのコンテンツを作る
冒頭で解説したとおり、TikTokのユーザー層は10代・20代の若者がそのほとんどを占めます。
そのためいかに10代・20代の若者に興味を持ってもらえるコンテンツを作れるかどうかが重要でしょう。
とはいえベテラン担当者からしたら難しい側面もあるでしょう。コンテンツ作りについては新入社員やインターン・アルバイトの力を借りるのも選択肢にいれてよいかもしれません。
ユーザー視点のコンテンツ作りが重要になるので、実際の若者が携わるのが一番良いです。
ターゲティング機能を活用する
TikTok広告には、年齢や性別といった基本情報から、デバイスやシステム情報、ユーザーの興味関心まで、11種類の細かなターゲティング機能が用意されています。
自社がターゲットとするユーザーにピンポイントに訴求できるよう、項目を慎重に選定し分析・改善を繰り返しましょう。
ハッシュタグを活用する
TikTokは独自のアルゴリズムに基づいて、トレンドとなっているハッシュタグが上位表示される仕組みとなっています。
人気のハッシュタグはコンテンツ作りのヒントになりますので、丁寧に分析してみましょう。
ハッシュタグを解析するツールも登場しています。
広告の効果測定を行い、PDCAサイクルを回す
TikTok広告に限った話ではありませんが、広告は運用開始後に効果測定を行い、PDCAサイクルを回し続けることで効果を積み上げていくことができます。
TikTok広告でいえば、コンテンツのテーマから動画のクリエイティブ、ハッシュタグの分析やターゲティング項目の精査など、改善を加えていくべき要素が様々あります。
広告を出して終わりにせず、分析結果をもとに細かな改善を繰り返していくようにしましょう。
TikTok広告の効果を更に高めるには広告代理店の活用もおすすめ
TikTok広告の運用はアカウント作成から出稿、キャンペーンの企画や動画クリエイティブの作成まで、やらなければならない作業が様々です。
自社のみでリソースがまかなえる場合はいいですが、より効率的な運用を行っていきたい場合は広告代理店の活用もおすすめ。
代理店は広告運用のプロとして、TikTok広告をはじめとした広告に関する様々な業務を代行してくれます。
TikTok以外にもInstagramやYouTubeなどその他SNS広告の代行を取り扱っている会社も多く、複数媒体と掛け合わせたプロモーションも可能です。
TikTok広告運用に強いおすすめの代理店や代理店の選び方については下記で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
TikTokに強いおすすめの広告代理店10選！費用相場から代理店選びのポイントまで。
まとめ
今回はTikTok広告がもたらす効果について、基本事項や改善ポイントとともに解説してまいりました。
TikTokの広告市場は現在も加速度的に拡大していますので、まだ取り組んでいない企業担当者の方は概要だけでも早期に押さえておくべきでしょう。
本記事の内容をぜひ参考にしていただければ幸いです。
