「SNS広告の仕組みや種類が分からない」
「SNS広告で成功した例を知りたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
本記事ではSNS広告の仕組みや特徴、種類など基本的な情報から実際に運用する際の注意点などを解説していきます。
この記事を読めばSNS広告を始めるべきか、始めるとしたらどのSNSを選ぶべきかなどが明確になるでしょう。
SNS広告に少しでも興味がある人はぜひ最後までご覧ください。
この記事の内容
SNS広告とは
SNS広告とはTwitterやFacebook、InstagramなどのSNS上に表示される広告です。
日本国内においてSNS利用者は年々増加しているため、広告先としての需要も伸びつつあります。
まずはSNS広告の基本的な内容から理解していきましょう。
リスティング広告など他Web広告との違い
SNS広告と同様に「運用型広告」に属する広告としてはリスティング広告が有名です。
まずはリスティング広告とSNS広告の比較表をご覧ください。
SNS広告 | リスティング広告 | |
広告配信面 | SNS内 | GoogleやYahoo!などの検索結果画面 |
広告クリエイティブ | テキスト 画像 動画 |
テキスト |
ユーザー層 | 潜在層 | 顕在層 |
リスティング広告とSNS広告の相違点として最も注視すべきは「ユーザー層の違い」です。
リスティング広告は特定のキーワードを検索したユーザーに対して広告を表示できます。
例えば、引っ越し業を経営しているのであれば「引っ越し」と入ったキーワードに対して広告を表示するのが効果的です。つまり、リスティング広告はキーワードの選び方次第で「すでにある程度購買意欲の高いユーザー(顕在層)」にアプローチできます。
逆にSNS広告ではリスティング広告のような仕組みはないため、購買意欲の高いユーザーに対してはアプローチしにくいです。ただ、SNS広告を利用すれば「検索エンジンで検索するには至っていないけど、悩みや課題はある」といった潜在層に広告を表示できます。
どちらが優れているというわけではなく、あくまで広告運用の目的によって利用すべき広告が異なるということを理解しておきましょう。
他にも代表的なWeb広告として「ディスプレイ広告」もあります。
ディスプレイ広告もSNS広告と同じく「潜在層」にアプローチ可能です。ディスプレイ広告はWebサイトやアプリ上などさまざまな掲載場所があるため、SNS広告よりも広範囲に広告が表示できます。
運用型広告やリスティング広告に関する詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。
リスティング広告とは?利用すべき企業の特徴や仕組みなどを解説!
SNS運用との違い
SNS広告とよく勘違いされるのが「SNS運用」です。
SNS運用とは広告とは異なり「自社アカウントを通じて認知度を高めたり、SNS経由で商品を買ってもらったりする手法」を言います。SNS運用は広告のようにコストがかかるわけではないため、フォロワーさえ獲得できれば費用をかけずに認知度獲得や商品の販売が可能です。
SNSの中でもTwitterは特に、企業アカウントのフォロワー数が多い傾向にあります。例えば、国内のTwitterフォロワー数ランキングは4位が「ローソン」6位が「スターバックス」です。
SNS運用は成果を感じるまでに時間がかかる場合も多い上に、そもそもBtoB業界などマス層に需要がない場合にはフォロワー獲得が難しい場合も少なくありません。
どちらも「SNSを利用して集客をする」といったSNSマーケティングに分類される手法ですが、特徴が異なるため事前に違いを確認しておきましょう。
SNS広告のメリット
SNS広告のメリットは以下の5つです。
- 費用対効果が高い
- 少額から始められる
- 拡散性を利用できる
- 広告に対する嫌悪感が少ない
- ターゲティングが利用できる
それぞれ解説していきます。
費用対効果が高い
SNS広告は、正しく運用していけば費用対効果が高くおすすめの広告です。
というのもSNS広告を含む運用型広告は、広告効果を数値として確認できる上に、すぐに修正や停止ができます。
最初は思ったよりも広告効果を感じにくいかもしれませんが、「データ分析→改善」のステップをしっかりと踏めば徐々に向上していく可能性が高いです。
例えばテレビCMなど特定の枠を購入する「純広告」は、上記のように「広告を出してから改善していく」といった手法は取れません。一度広告枠を購入して配信したら、掲載期間中はその広告が流れ続けるのです。
SNS広告を始める前に「データ分析の重要性」を理解し、改善を繰り返していけば費用対効果の高い広告運用が期待できるでしょう。
少額から始められる
SNS広告を含む運用型広告は、基本的に最低出稿額が決められていない、もしくは1,000円程度から始められます。
先ほども解説した「テレビCMのような純広告」では少額から始めることは難しい場合が大半です。少なくとも数十万円、高ければ1,000万円以上といった場合も珍しくありません。
とはいえ最低出稿金額が設定されていないSNS広告でも、実際のところは月に数千円程度で効果を実感するのは難しいです。
予算が少なすぎると広告の表示回数やクリック数が極端に少なくなる可能性が高いため、最低でも月に3〜5万円程度で運用するのをおすすめします。中小企業であれば月20〜30万円程度で運用している場合が多い印象です。
拡散性を利用できる
SNS広告独自の強みとして「拡散性を利用できる点」が挙げられます。
SNS広告の種類によっては、広告に対して通常投稿と同様にいいねやコメントなどができる場合もあります。
例えばTwitter広告では広告に対していいねやコメントだけではなく、リツイート(シェア)も可能です。加えてリツイートされた広告をユーザーがクリックしたとしても費用が発生しません。
つまり、広告がリツイートされるほど「コストをかけることなく」多くのユーザーに広告を見てもらえるわけです。
広告クリエイティブを作成する際には「ユーザーが拡散したくなるのか」といった視点も取り入れてみてはいかがでしょうか。
広告に対する嫌悪感が少ない
SNS広告は広告に対する嫌悪感が少なく、フラットな気持ちで広告を視聴してもらえる可能性が高いです。
SNS広告はテレビCMなどと異なり、通常投稿の間に自然な形で広告が表示されることが多いため「広告を見るか見ないか」の決定権はユーザー側にあります。
テレビだとイメージしやすいと思いますが、自分の好きなコンテンツを視聴している際に「強制的に視聴させられるCM」はどうしても邪魔なものと認識してしまいますよね。
SNS広告も場合によって強制力がある種類も存在していますが、利用法によってはユーザーの邪魔をすることなく自然な形で広告を表示可能です。
ターゲティングが利用できる
SNS広告は「特定の属性を持ったユーザー」に対して広告を表示できる「ターゲティング」が利用できます。
例えば、利用するSNSによってはターゲティングを細かく設定することにより「東京都に住む20代の男性で車に興味がある人」に向けて広告を表示することも可能です。
他にも、一度自社サイトに来たことがあるユーザーに対して広告を表示する「リターゲティング(リマーケティング)」も利用できます。
ターゲティングを利用することによって自社の求めるユーザーに対してピンポイントでアプローチできるため、ぜひ活用してください。
SNS広告で集客する仕組み
次にSNS広告を利用した場合における「自社商品が購入されるまでの流れ」を解説していきます。なお、「SNS広告で集客する仕組みは理解している」という人はこの項目は飛ばしていただいて構いません。
SNS広告を使って集客をする流れは以下の表の通りです。
SNSで集客する流れ | ポイント |
1. 販売する商材に合ったSNSを選ぶ | SNSごとのユーザーの特徴や広告機能の違いに注意して選ぶ |
2. ターゲティングを設定する | 自社が求めるユーザーに近い項目を設定して費用対効果を高める |
3. 設定したターゲティングに該当するユーザーに広告が表示される | 例えばターゲティング項目で「20〜30代」と設定すれば20〜30代のユーザーに広告が表示される |
4. ユーザーが表示された広告をクリックする | 費用が発生するタイミングは、「クリック」や「表示された時」など広告の種類によって異なる |
5. 広告のクリック先であるHPやLPにユーザーが訪れる | 基本的に広告用のLP(ランディングページ)を作成して運用している企業が多い |
6. ユーザーが商品を購入する | 広告の質が高くても、クリック先ページのクオリティが低ければ最終的に購入はしてもらえないので注意 |
SNS広告の成功事例
「どのような企業でSNS広告が使われていて、どんな成功事例があるのか」
と気になる人も多いですよね。
そこでここでは、SNS広告でも比較的誰にでもおすすめできる「Twitter」「Facebook」「Instagram」の3つにおける成功事例を紹介します。
- Twitter広告:nosh(ナッシュ)
- Facebook広告:株式会社フジボウアパレル
- Instagram広告:パナソニック株式会社
それぞれ解説していきます。
Twitter広告:nosh(ナッシュ)
nosh(ナッシュ)は、サブスク型の宅配弁当を提供しているサービスです。
ナッシュでは元々Twitterの自社アカウントを運用しており、2021年からTwitter広告の運用を開始しています。
Twitter広告のターゲティングを上手く活用することにより、「広告のラストクリックからの新規顧客数が4.8倍まで増加する」といった結果になりました。ナッシュが活用したターゲティングは「フォロワーターゲティング」です。
つまり、Twitterの公式アカウントをフォローしているユーザーに向けて広告を表示する手法のことを言います。この手法はTwitterのアカウントフォロワーがある程度いる場合に関しては有効ですが、フォロワーが少なすぎると効果は低いです。
これまで公式アカウントを運用しておりフォロワーがいる場合には、Twitter広告を利用してフォロワーターゲティングを利用してみるのもおすすめです。
Facebook広告:株式会社フジボウアパレル
株式会社フジボウアパレルは、男性スポーツインナーブランドを手掛ける国内のアパレル企業です。
フジボウアパレルは同時に4つの異なる動画広告と写真広告を利用したABテストでクリエイティブ検証を行いました。別々の4つを同時期に配信することによって、どのクリエイティブが最適かどうかを明確化させられます。
結果、最も良い結果と悪い結果の差分が「コンバージョン率で2.4倍」「CPAで54%」と分かり、より効果的なクリエイティブを見つけられました。
広告運用にはABテストを利用して上手く比較検証していくことが非常に重要です。フジボウアパレルのように複数のクリエイティブを同時に進め、効率的にABテストを実行していきましょう。
Facebook広告に限った話ではありませんが、ABテストはできるだけ条件を同じにして行うことをおすすめします。
Instagram広告:パナソニック株式会社
パナソニック株式会社は、言わずと知れた国内の大手家電メーカーです。
成功事例では、高級トースター「オーブントースター ビストロ」の新モデルを認知してもらうためにInstagram広告を利用しています。
1つの配信面に絞るのではなくフィードやストーリーズなど様々な場所で広告を露出し、ユーザーとの接点を増やす戦略を実行しました。Instagram広告を運用した結果、前モデルと比較して販売個数が約2倍にまで増加したそうです。
実際にリンクから広告を見てもらえば分かるように、テレビCM並のクオリティがあるため、Instagram内においても存在感を発揮したことが予想されます。
Instagram広告は、特にクリエイティブのクオリティが重要視される点を理解しておきましょう。
どのSNS広告を利用すべき?6大SNSの特徴と費用を比較
「じゃあどのSNS広告がおすすめなのか?」と思われる人も多いでしょう。
今回はユーザー数が多い以下の6つの「6大SNS」におけるSNS広告の特徴を解説していきます。
- Facebook広告
- Instagram広告
- Twitter広告
- LINE広告
- YouTube広告
- TikTok広告
まずはそれぞれのSNSにおける簡単な特徴をまとめた表をご覧ください。
SNSの種類 | 月間アクティブユーザー数 | ユーザーの年齢・性別 | 広告としての特徴 |
2,600万人 ※2019年時点 |
年齢:30〜40代多い 男女比:同じくらい |
ターゲティング精度が高い | |
3,300万人 ※2019年時点 |
年齢:10代〜20代が多い 男女比:女性割合が10%以上多い |
Instagramと同様にMeta社が運営しているため、ターゲティング精度が高い | |
5,895万人 ※2022年時点 |
年齢:10代〜30代が多い 男女比:同じくらい |
媒体自体の拡散性が高く、拡散された広告に対してはコストがかからない | |
LINE | 9,400万人 ※2023年時点 |
年齢:全年齢 男女比:女性が多い |
圧倒的なリーチ数があるため、他のSNSを利用していない層にアプローチできる |
TikTok | 1,700万人 ※2021年時点 |
年齢:10代〜20代が多い 男女比:女性がやや多い |
広告に対する嫌悪感が少ない |
YouTube | 7,000万人 ※2022年時点 |
年齢:全年齢 男女比:同じくらい |
広告を強制的に視聴してもらえる |
参考:令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
それぞれ詳しく解説していきます。
SNS広告の費用については下記の記事をご覧ください。
Facebook広告
広告の特徴 | ターゲティングの精度が高い ABテストが簡単にできる |
課金方式 | クリック課金(CPC) インプレッション課金(CPM) |
広告掲載場所 | フィード ストーリーズ リール 検索など |
Facebookは主要なSNSで唯一の「実名制」のSNSです。
他のSNSと比べてビジネス層の利用者が多いため、職業や年齢なども公開しているユーザーが大勢います。
これらの背景から情報の蓄積度合いが他のSNSと比べると豊富なため、ターゲティング精度が高いです。例えば他のSNS広告では利用できないターゲティング項目として「職業」が挙げられます。
また、Facebook広告は広告の機能として「ABテスト」が簡単に実施可能です。広告運用ではABテストを継続的に行い最適な広告に近づけていくことが重要なので、簡単に実施できるのはメリットだと言えるでしょう。
Facebook広告の詳しい内容は下記の記事をご覧ください。
Facebook広告とは?種類やメリット、ターゲティング項目などを解説!
Instagram広告
広告の特徴 | ターゲティングの精度が高い 視覚的なアプローチができる |
課金方式 | クリック課金(CPC) インプレッション課金(CPM) 動画視聴課金(CPV) アプリインストール課金(CPI) |
広告掲載場所 | フィード ストーリーズ リール 発見タブ |
Instagram広告はFacebookと同じMeta社が運営しているため、Facebook広告と同様にターゲティング精度が高いのがメリットです。
また、Instagramは画像や動画を用いたコミュニケーションを取るSNSであるため、広告としても画像や動画が馴染みやすいと言えます。ただ、広告クリエイティブの質が低いと悪い意味で目立ってしまい、効果を感じにくくなる可能性が高いです。
Instagramの特徴や広告機能の側面から、ファッションやインテリアを中心としたECサイト運営会社におすすめできます。
詳しい内容は下記の記事をご覧ください。
Instagram広告とは?【初心者向け】概要やメリット・デメリットを解説!
Twitter広告
広告の特徴 | 拡散性を利用できる フォロワー獲得ができる |
課金方式 | クリック課金(CPC) インプレッション課金(CPM) 動画視聴課金(CPV) アプリインストール課金(CPI) フォロー課金 エンゲージメント課金(CPE) |
広告掲載場所 | タイムライン 検索TOP 検索結果 プロフィールなど |
Twitter広告は拡散性が最も利用しやすい広告だと言えます。
ユーザーとしても、Twitterはリツイートや引用リツイートなど「拡散」が頻繁に行われているのはイメージしやすいですよね。
Twitter広告では「拡散された広告」に関しては費用が発生しません。つまり、以下のように言い換えられます。
- 広告を見たユーザーAがクリック→課金対象
- ユーザーAが広告をリツイートしてユーザーBがクリック→ユーザーB分は課金対象外
広告が拡散されればされるほど費用をかけずに集客できるため、広告クリエイティブを作成する際には「拡散したくなるのか」といった視点を入れてみるのもおすすめです。
また、Twitter公式アカウントを運営している場合にはアカウントのフォロワー数を伸ばすためにも広告を利用可能です。
Twitter広告の詳しい内容は下記の記事で解説しています。
Twitter広告とは?やり方や仕組み、クリエイティブの種類などを解説!
LINE広告
広告の特徴 | アプローチできる数が多い 競合が少ない |
課金方式 | クリック課金(CPC) インプレッション課金(CPM) 友だち追加課金(CPF) |
広告掲載場所 | トークリスト LINE NEWS LINEマンガなど |
LINEは国内で最も利用者数が多いSNSで、2023年時点でアクティブユーザー数は9,400万人です。
つまり「他のSNSは利用していないけどLINEは使っている」といった層も多いため、LINE広告でしかアプローチできない人も大勢います。
広告の掲載場所はLINE内だけではなくLINEの関連サービス内や、LINE広告ネットワークに参加している外部アプリにも広告が表示可能です。
他の主要なSNS広告と比べてもまだまだ利用している企業は多くないため、業界によっては競合が少なく利用価値が大きい場合もあると思います。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
LINE広告とは?特徴やターゲティングの種類、仕組みなどを解説!
YouTube広告
広告の特徴 | アプローチできる数が多い 広告を必ず見てもらえる |
課金方式 | クリック課金(CPC) インプレッション課金(CPM) 動画視聴課金(CPV) |
広告掲載場所 | YouTube動画内 検索結果 トップページなど |
YouTubeはLINEに次いで利用者数が多いSNSなため、アプローチできる範囲も広いです。
また、YouTube広告の特徴の1つとして「一定時間必ず動画を見てもらえる」という点も挙げられます。
YouTubeを普段利用している人はイメージしやすいと思いますが、5秒もしくは15秒間スキップできない広告の種類がありますよね。また、2023年5月には「30秒スキップできない広告を導入する」と発表されています。
広告を必ず見てもらえることはメリットである反面、ユーザーからすると「邪魔なもの」と認識されがちです。つまりユーザーは広告を受動的に視聴しているため、広告が魅力的でなければそもそも見向きもしてくれない可能性が高いと言えます。
YouTube広告に限った話ではありませんが、動画広告の場合には最初の数秒を特に意識して制作することが大切です。
YouTube広告に関する内容は下記の記事をご覧ください。
YouTube広告の費用の目安は?課金方式や費用対効果を高めるポイントまで詳しく解説!
TikTok広告
広告の特徴 | 若者にアプローチできる 広告に対する嫌悪感が少ない |
課金方式 | クリック課金(CPC) インプレッション課金(CPM) 動画視聴課金(CPV) 期間契約課金 |
広告掲載場所 | TikTokのおすすめ欄 起動時など |
TikTokは、国内でリリースされたのが2017年と比較的新しいSNSです。
現状のアクティブユーザー数は他のSNSと比べて劣っていますが、徐々に伸びてきており、今後は他のSNSと同等もしくは追い越す可能性も否定できません。
TikTokは他のSNSと比べて10〜20代の若者が多いため、若者向けの商材を扱っている場合には特におすすめです。ただ、皆さんが思っている以上にTikTokは30代以降のユーザーも大勢います。
「博報堂調査が示す実態:要点まとめ」によると、2021年におけるTikTokユーザーの平均年齢は約34歳です。
Twitter・Instagramの平均年齢が38歳であるため、TikTokが突出して年齢層が低いとは言えません。つまり中高年向けの商材でも場合によっては効果的な可能性もあるため、最初から選択肢に入れないのはもったいないでしょう。
TikTokの動画広告はYouTube広告と違い「スキップがいつでもできる」という特徴があります。強制的に視聴させられない分、当然広告に対する嫌悪感は少ないです。
ただ、魅力度が低いとすぐにスキップされてしまうため、一概にメリットとは言い切れません。
TikTok広告に関する内容は下記の記事をご覧ください。
SNS広告を成功させるポイント
SNS広告を成功させるために、以下の5つのポイントを理解しておきましょう。
- 広告の運用目的を定める
- ターゲットを明確にする
- SNSごとの特徴を理解する
- 広告遷移先の質を高める
- 効果測定・改善を継続する
それぞれ解説していきます。
広告の運用目的を定める
SNS広告を利用する場合、まずは「なぜ広告を利用するのか」を明確にすべきです。
運用目的によってはそもそもSNS広告が向いていない場合もあります。
例えば、特定の悩みを抱えた「購買意欲の高いユーザー」に対してアプローチしたいのであれば、リスティング広告を利用した方が良いかもしれません。
また、SNSによって「広告の掲載面」や「利用できる広告クリエイティブ」も異なります。「運用目的」によっても最適なSNSの種類が異なるため、まずは広告を利用する目的を明確にしましょう。
ターゲットを明確にする
仮に自社の運用目的が明確となり「SNS広告が良さそうだ」となったとしても、自社のターゲットへの理解が曖昧だと「どのSNSを利用すべきか」が判断できません。
例えばFacebook広告とTikTok広告は同じ「SNS広告」に分類されますが、そもそもユーザーの年齢層は大きく異なります。
つまりSNS広告とひとくくりにされるものの、各SNS広告のユーザー層や特徴などは全然違うのです。自社のターゲットを明確にすることによって、自社にとっての適切なSNSを選ぶ指針となるでしょう。
SNSごとの特徴を理解する
先ほども解説したようにSNS広告に分類されていたとしても、各SNSによって特徴は大きく異なります。
以下の項目については最低限確認しておきましょう。
- 利用ユーザーの年齢層や男女比
- 利用可能なターゲティング項目
- 広告が掲載される場所
記事内に「それぞれのSNS広告を詳しく解説した記事」を添付しているため、興味がある人はそちらから詳しく学んでみてください。
広告遷移先の質を高める
SNS広告に限った話ではありませんが、いくらSNS広告の運用が上手かったとしても「広告遷移先(LPなど)」の質が悪ければ意味がありません。
例えば、リフォーム会社が「リフォームの見積もり」を目的としてSNS広告を運用したとします。
この場合、リフォームの見積もりが達成されるまでの流れは「SNS広告をクリック→LPやホームページに遷移→遷移先内でリフォーム見積もりをする」になります。
つまりどれだけ効率的にSNS広告をクリックして集客できたとしても、遷移先のクオリティが低く見積もりを依頼されなければ、最終的な目的は達成されません。
広告運用と同様に、遷移先のABテストも実施して改善を続けることが大切です。むしろ広告運用を改善するよりも遷移先を優先的に改善した方が良い場合もあるため、自社についても確認してみてください。
効果測定・改善を継続する
SNS広告を含む運用型広告は「広告効果をデータで確認し改善を繰り返すこと」が必要不可欠です。
逆に言えばそのステップさえ継続的にできれば、比較的誰でも効果を実感しやすい広告だと言えます。とは言っても、継続的に改善し続けるのはある程度の時間と労力が必要です。
そのため、自社にSNS広告を運用できる人材がいない場合には「広告代理店」の利用をおすすめします。
広告代理店を利用すればSNS広告の運用業務をほぼ丸投げできるため、現状の業務に支障がない範囲でSNS広告を始められます。
ただ「Web広告の代理店」と言っても、実態としては「リスティング広告の運用代行がほとんど」など特定の種類に特化している企業も少なくありません。
下記の記事にてWeb広告のうち特に「SNS広告」に強い企業を10社解説したので、興味がある人はぜひご覧ください。
SNS広告運用に強みを持つ広告代理店10選!費用相場、賢い選び方まで。
SNS広告の注意点
SNS広告を始める前に理解しておくべき注意点は以下の2つです。
- 炎上リスクがある
- SNSによってCV計測方法が違う
それぞれ解説します。
炎上リスクがある
SNS広告のメリットでもある「拡散性の高さ」は、同時に「炎上リスクの高さ」とも言い換えられます。
「ユーザーが不快感を感じる」または「倫理的に良くない表現をしている」など不適切な広告を出稿した場合、すぐに拡散されて広がってしまう可能性が高いです。
炎上して広告効果が無くなるだけで終われば良いですが、炎上内容によっては企業の信頼性に傷が付く可能性も否定できません。
炎上を防ぐためにもSNSにおける過去の炎上例を参考にしたり、社内の複数人でチェックしたりなど事前予防に努めましょう。
SNSによってCV計測方法が違う
SNS広告に限らず、運用型広告において「正しくコンバージョンを計測すること」は非常に重要です。
コンバージョンを正しく計測し分析することによって、広告効果を正確に判断できるようになります。ただ、SNS広告によってはコンバージョンの計測方法が異なるため、事前に理解しておく必要があるでしょう。
例えば、Facebook広告ではコンバージョン数に「ビュースルーコンバージョン」が含まれます。
ビュースルーコンバージョンとは、「広告をクリックせず見ただけのユーザー」がその後、別の経路にてコンバージョンに至った場合の数値です。
「ビュースルーコンバージョンを通常のコンバージョンに計測すべきか否か」は企業の方針によって異なりますが、まずはそもそもの仕組みを理解しておくのが重要だと思います。
ビュースルーコンバージョンの除外は設定から可能なため、必要に応じて設定してみてください。
まとめ:SNS広告の仕組みや特徴を理解して最適な媒体を選ぼう!
SNS広告は費用対効果が高く少額からでも始められるため、比較的多くの人におすすめできる広告です。
ただ、自社のターゲット層や目的に合ったSNSを選ぶことが非常に重要なため、まずはSNSごとの理解を深めるようにしましょう。
社内にSNS広告を運用できる人材がいない場合には「広告代理店」の利用もおすすめです。広告代理店に頼めば運用業務を丸投げできるため、今の業務に支障のない範囲で運用できます。
興味がある人は記事内におすすめの代理店について解説した記事を添付しているので、そちらをご覧ください。