「リスティング広告ってどういう仕組みなの?」
「自社で運用していけるのかどうか知りたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
本記事ではリスティング広告の仕組みや掲載フォーマット、SEOとの違いなどを解説していきます。
この記事を読めば、リスティング広告を利用すべき人の特徴や「自力で運用していけるのか」について理解していただけるでしょう。
リスティング広告を始めたいと思っている人はぜひご覧ください。
この記事の内容
リスティング広告とは
リスティング広告とはGoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて検索した際、検索結果の上部または下部に表示されます。
「検索連動型広告」とも呼ばれ、Web広告の中でも代表的な広告の1つです。
リスティング広告はユーザーが検索した特定のキーワードに対して広告が表示されるため、すでに商品やサービスに興味がある可能性が高い「顕在層」にアプローチできます。
リスティング広告が利用できる検索エンジンはGoogleとYahoo!だけではありません。
ただ、国内においてGoogleとYahoo!以外の検索エンジンを利用しているユーザーは極めて少ないです。
statcounter GlobalStatsによると、スマホユーザーの約98%がGoogleとYahoo!を利用しています。
利用者数が3位の「bing」に関してはMicrosoft広告からリスティング広告を出稿可能です。
つまり「リスティング広告を始める=GoogleもしくはYahoo!」と認識しておいて問題ありません。
広告の掲載場所とフォーマット
先ほど解説したように、リスティング広告はGoogleやYahoo!の「検索結果の上部または下部」に掲載されます。
表示される広告の数は上部と下部それぞれで4個が最大です。また、検索するキーワードによってはリスティング広告が掲載できない場合もあります。
いずれにせよ広告には「スポンサー」や「広告」と表示されるため、自然検索(オーガニック検索)とは明確に区別されている点を理解しておきましょう。
上記の画像を見てもらうと分かるように、リスティング広告の掲載フォーマットは以下の3つで構成されています。
- 広告のサイト名/URL
- タイトル(広告見出し)
- 説明文
基本的に広告が表示される順番は上になればなるほど、広告のクリック率は高いです。
ただ、広告のタイトルや説明文を「ユーザーがクリックしたくなるように工夫する」ことでクリック率は向上します。
GoogleとYahoo!それぞれにフォーマットのルールが定められていますので、ルールの範囲内でユーザーに興味を持ってもらえるようなタイトルや説明文となるように心がけましょう。
広告が掲載されるまでの流れ
リスティング広告が掲載されるまでの流れは以下の通りです。
- 広告を作成して管理画面で設定する
- ユーザーが特定のキーワードを検索する
- キーワードに対してオークションが発生する
- オークション結果をもとに順位が決定し、高い順に広告が表示される
リスティング広告はユーザーが検索したキーワードごとに毎回オークションが発生する仕組みです。
オークションとはユーザーが検索したキーワードに対して「各社の広告をどの順番で表示するのかを決める仕組み」です。
オークションと聞くと「他の規模が大きい競合に勝てる気がしない」と思われる人もいるかもしれません。
ただ、キーワードごとに毎回オークションが発生しているため、「広告を掲載するキーワードの選び方次第で、誰にでも広告を表示できる仕組み」となっています。
実際に規模が小さい個人や中小企業の人でもリスティング広告を利用している人は大勢いらっしゃいます。
オークションで順位が決まる仕組みについては詳しく後述するので、ぜひチェックしてみてください。
広告掲載順位の仕組み
先ほども解説したように、リスティング広告はオークションで広告掲載順位が決まる仕組みです。
広告の掲載順位は「広告ランク」によって決められています。広告ランクの計算式は以下の通りです。
広告ランク=入札単価 × 品質スコア
- 入札単価:広告がクリックされた際に広告主が支払える上限額でキーワードごとに設定可能
- 品質スコア:検索キーワードに対する広告の質を1〜10の数字で定めた数値
品質スコアは具体的に以下の3つの指標から決められています。
- 推定クリック率
- 広告文の関連性
- ランディングページの利便性
Google・Yahoo!ともに管理画面上から実際の品質スコアを確認できます。
リスティング広告の具体的な効果について気になる人は下記の記事をご覧ください。
リスティング広告の具体的な広告効果は?広告効果を高める方法まで詳しく解説!
リスティング広告とSEOの違い
検索エンジンからの集客法として、リスティング広告とよく比較されるのが「SEO」です。
SEO(Search Engine Optimization)とは自然検索(オーガニック検索)にて上位表示を目指す施策のことを意味しています。
リスティング広告とSEOにはそれぞれメリット・デメリットが存在しており、一概に優劣が付けられるものではありません。
2つを比較した表を以下に作成したのでご覧ください。
種類 | リスティング広告 | SEO |
即効性 | ◯ | × |
確実性 | ◯ | × |
資産性 | × | ◯ |
集客コスト | 必要 | 無料 |
リスティング広告はSEOと比べると短期間で集客効果を実感できる可能性が高いです。一方でSEOに関しては、集客できるまでに半年〜1年程度は少なくとも必要となります。
また、リスティング広告は知識と経験さえあれば比較的誰でも活用しやすいですが、SEOは企業の業界などによっては成功するのが容易ではない場合も珍しくありません。
ただ、SEOは一度成果が出れば中長期的に安定して集客できる「資産性」が存在しています。記事を作成するのにコストは必要ですが、一度記事が完成してしまえば集客コストはかかりません。
どちらか片方に絞るのではなく、2つを並行して利用している企業も多いです。
「確実性の高いリスティング広告」と「確実性は低いけど成功した時のインパクトが大きいSEO」を組み合わせるのは合理的だと言えるでしょう。
最終的にはどちらからも集客できるのが理想的だと言えます。
他のWeb広告との違い
Web広告はリスティング広告の他にもさまざまな種類が存在しています。その中でも特に利用価値が高いのが「ディスプレイ広告」と「SNS広告」です。
それぞれの広告とリスティング広告との違いを解説していきます。
ディスプレイ広告との違い
ディスプレイ広告とはWebサイトやアプリ上に表示される広告で、バナー広告とも呼ばれます。
ディスプレイ広告に関してもGoogle(GDN)とYahoo!(YDA)が代表例です。リスティング広告との相違点をまとめた下記の表をご覧ください。
種類 | リスティング広告 | ディスプレイ広告 |
広告の掲載場所 | 検索エンジンの検索結果 | Webサイト内 GoogleやYahoo!の関連サービス・アプリ内など |
広告フォーマット | テキストのみ | テキスト 画像 動画など |
アプローチできる主なターゲット | 顕在層 | 潜在層 |
課金方式 | クリック課金 | クリック課金 インプレッション課金 (動画視聴課金) |
明確な違いとしては広告の表現方法だと言えます。リスティング広告がテキストしか利用できないのに対して、ディスプレイ広告は画像や動画など表現の幅が広いです。
つまり、リスティング広告ではあまり期待できない「認知拡大」にも利用できます。
また、ディスプレイ広告はリスティング広告のように「特定のキーワード」に対して広告を表示する手法ではありません。
「〇〇系のサイト」や「30代の女性に向けて」など、リスティング広告に比べて幅広い「潜在層」に向けて広告を表示する手法です。
Google・Yahoo!それぞれのディスプレイ広告については下記の記事で詳しく解説しているので、気になる人はご覧ください。
GDNとは?YDA(旧YDN)との違いやメリット、費用相場なども徹底解説!
YDA(旧YDN)とは?広告の特徴や仕組み、GDNとの違いまで徹底解説!
SNS広告との違い
SNS広告とはTwitterやFacebook、InstagramなどのSNS上で表示できる広告です。リスティング広告との相違点をまとめた下記の表をご覧ください。
種類 | リスティング広告 | SNS広告 |
広告の掲載場所 | 検索エンジンの検索結果 | SNS内のタイムライン(フィード) ストーリーズ アプリ内の検索結果画面など |
広告のフォーマット | テキストのみ | テキスト 画像 動画など |
アプローチできる主なターゲット | 顕在層 | 潜在層〜顕在層 |
課金方式 | クリック課金 | クリック課金 インプレッション課金 動画視聴課金 エンゲージメント課金など |
SNS広告もディスプレイ広告と同様に表現の幅が広いのが特徴です。画像や動画を利用できるため、認知拡大にも利用できるでしょう。
また、SNS広告は種類によっては「ユーザーが広告を拡散してくれる可能性」もあります。
例えばTwitter広告では、広告に対しても通常投稿と同様にいいねやリツイートなどが可能です。
ユーザーが広告をリツイートしてくれれば、普通に広告を出稿するより多くの人が広告を見る機会は増えますよね。
注意点として、SNS広告はそれぞれSNSによって機能や特徴が異なるため、ひとくくりにして比較するのは難しいです。
表で記載した項目についても参考程度に理解しておいてください。
リスティング広告のメリット
リスティング広告のメリットは以下の4つです。
- 低予算からでも始められる
- 広告の停止や改善がしやすい
- SEOよりも短期間で成果を得られる
- 購買意欲の高いユーザーにアプローチできる
それぞれ解説していきます。
低予算からでも始められる
リスティング広告は最低予算が決められていないため、低予算からでも始められます。
例えばテレビなどのマスメディアに広告を出稿しようとすると、100万円以上かかる場合も珍しくありません。
また、リスティング広告は広告が表示されただけでは費用はかからず、クリックされた時点で初めて費用がかかる「クリック課金制」です。
つまり、無駄な費用がかかりにくい特徴があると言えるでしょう。
加えて上限予算を設定しておけばその範囲内で広告が運用できるため、予想外に広告費がかかる心配もありません。
ただ、予算が少なすぎるとそもそも「広告が表示される回数」や「クリックされる回数」が極端に少なくなってしまいます。
本格的にリスティング広告を始めようと思っている場合は、月々20〜50万円程度の予算を用意できるのが理想的です。
広告の停止や改善がしやすい
リスティング広告では広告の設定をすぐに反映できるため、広告の停止や改善が1クリックで対応できます。
例えば「今月は他の予算が増えてしまったので、リスティング広告の費用を減らしたい」と思えばその場ですぐに予算の調整ができるわけです。
また、「広告文の文言をもう少し変えたいな」と思った場合もすぐに変更して広告に反映できます。
特に広告の改善は継続的に行っていく必要があるため、気になった点や改善点はすぐに変更するようにしましょう。
SEOよりも短期間で成果を得られる
リスティング広告はSEOに比べて圧倒的に短期間で成果を得られます。
ユーザーが広告をクリックした後のページ(自社サイトやLPなど)が用意できていれば、当日からでもリスティング広告の運用は可能です。
早ければその日に成果を得られる可能性もあるでしょう。ただ、初心者の人がいきなりリスティング広告を始めてもCPA(顧客獲得単価)が高く、求める効果は期待できないと思います。
リスティング広告は運用を開始した後、「広告の改善を継続的に行っていくことで費用対効果が高くなるもの」だと認識しておきましょう。
簡単に成果が得られるわけではありませんが、運用を開始してから早ければ2〜3ヶ月くらいで効果を期待できます。
購買意欲の高いユーザーにアプローチできる
冒頭でも解説したように、リスティング広告は特定のキーワードに対して広告を表示できます。
例えば千葉県でマンションリフォーム会社を経営している場合を想定してみましょう。
「千葉 マンション リフォーム」や「マンションリノベ 千葉」などといったキーワードに対してリスティング広告を表示すれば、購買意欲の高いユーザーにアプローチできますよね。
ただ、購入に近いキーワードであればあるほど競合が多く、クリック単価も高い傾向がある点を理解しておきましょう。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告のデメリットは以下の3つです。
- 継続的な広告費がかかる
- 潜在層にはアプローチしにくい
- 競合が多いと広告費が高くなる
それぞれ解説していきます。
継続的な広告費がかかる
リスティング広告は広告がクリックされるたびに費用が発生するため、運用していく限り継続的に広告費が必要です。
広告を上手く改善していけばクリック単価が低くなったり、無駄なクリックが発生しにくくなったりはします。
ただ、集客するためにコストがかかる点はSEOと比べてデメリットだと言えるでしょう。
潜在層にはアプローチしにくい
リスティング広告は特定のキーワードに対して広告を表示する仕組みであるため、広告を見るユーザーは明確な悩みや課題がある場合が多いです。
つまり悩みはあるけど検索するまでに至っていない「潜在層」にはアプローチできません。
ディスプレイ広告やSNS広告では、より幅広いユーザーに対して広告を表示するため「潜在層にも対応できる広告」だと言えるでしょう。
潜在層にアプローチしたいのであれば他の広告手段を考えるべきだと言えます。
競合が多いと広告費が高くなる
リスティング広告は「競合の多さ」と「クリック単価」にある程度の比例関係があります。
つまり、競合が多ければ多いほどクリック単価は高く広告費も増えてしまうわけです。
特に「購入に近いキーワード」は各社リスティング広告を出したいと思っているため、当然クリック単価は高くなるでしょう。
かといってクリック単価が低いキーワードを狙うと購買意欲があまり高くないユーザーが多い場合がほとんどです。
「競合があまり多くないけど、ユーザーの購買意欲が高い」といったお宝キーワードを見つけ出せれば費用対効果が高くなると言えるでしょう。
ただ、現実的に各社キーワードに関しては分析し尽くしているため、なかなか簡単なことではありません。
競合が強い場合には「購入からは少し遠いけど、CVは一定数獲得できる」くらいのキーワードを狙う戦略になると思います。
リスティング広告の課金方式と費用相場
クリック課金制
リスティング広告は広告がクリックされるたびに費用が発生する「クリック課金制(CPC)」が導入されています。
つまり、広告が表示されただけでは費用が発生しません。「広告がクリックされる=商品やサービスにある程度の興味がある」と言えるため、無駄な広告費が発生しにくい仕組みだとも言えるでしょう。
リスティング広告におけるクリック単価はおおよそ80〜1,000円ほどです。「単価の幅が広いな」と思われた人も多いと思いますが、キーワードのジャンルによってクリック単価は大きく異なります。
例えばクレジットカードやカードローンといった金融系の商材を扱っている場合は、クリック単価が高くなる可能性が高いです。
クリック単価は基本的に商材の単価や粗利の高さに比例しています。費用相場はあくまで参考程度に理解しておきましょう。
クリック単価は工夫次第で大きく削減できます。具体的にクリック単価を下げる方法などを知りたい人は下記の記事をご覧ください。
リスティング広告のクリック単価の相場はどれくらい?クリック単価の決まり方や相場の確認方法など詳しく解説!
広告の費用相場
リスティング広告の費用相場は月20〜50万程度です。ただ、あくまでこれは推奨予算だと認識しておいてください。
先ほども解説したようにリスティング広告は最低予算が定められていないため、極端な例で言うと1日100円からでも利用自体は可能です。
ではなぜ予算が少なすぎるのをおすすめしないのか。少ない予算だと広告が表示・クリックされる回数や、広告がクリックされた後のコンバージョン(CV)数が少なくなってしまいます。
リスティング広告は基本的に改善ありきの広告なので、データの蓄積が遅いのは非効率です。
予算が少なすぎると広告の効果を分析するためのデータが蓄積されないため、広告文やターゲティングの改善がしにくくなってしまいます。
「月に20〜50万円も用意できない」という人でも月に10万円程度は予算を確保できるのが理想です。
限られた広告費の中でも効果的にリスティング広告を運用する方法は、下記の記事をご覧ください。
リスティング広告の費用はどれくらい?費用相場や費用の決まり方などを詳しく解説!
リスティング広告と相性が良い企業の特徴
リスティング広告が向いている企業の特徴は以下の3つです。
- 客単価が高く粗利も高い場合
- リピートが見込める場合
- 業界内で優位性を持っている場合
それぞれ解説していきます。
客単価が高く粗利も高い場合
リスティング広告は継続的な広告費が必要なため、基本的に客単価が高く粗利も高い企業に向いています。
例えばリフォーム会社であれば、1件の成約(CV)が決まればそれだけで100〜1,000万円程度の売上が得られるわけです。
そこから経費を引いたとしても1件で数百万円の収益が発生する例も珍しくありません。
このような業界であればクリック単価が高くなったとしても利用価値は大きいと言えます。
逆に薄利多売のビジネスモデルであれば不向きだとも言えるでしょう。1件あたりの収益が100円未満であれば「広告費>収益」となる可能性が高いです。
リピートが見込める場合
1件目の収益性が低くても、リピートが見込める場合にはリスティング広告が向いていると言えるでしょう。
例えばリスティング広告を利用した際のCPA(顧客獲得単価)が1,000円で、販売商品の収益が800円だとします。この時点では200円の損失が生まれているわけです。
ただ、ユーザーがリピートしてくれる場合には二回目以降は1,000円分の広告費がかからなくなるため、800円の収益が単純に発生します。
つまり1成約目が赤字だったとしても「定期購買」などのリピートが期待できる場合、リスティング広告を利用する価値は大いにあると言えるでしょう。
どのくらい広告費をかけるべきなのかは、「全体のリピート率」と「リピート回数」によって計算できると思います。
リピート率とリピート回数が多ければ多いほど、最初に費用が発生したとしても最終的に利益が発生する仕組みです。
業界内で優位性を持っている場合
業界内で知名度や性能、価格など何らかの優位性がある場合もリスティング広告は向いています。
ユーザーは1サイトのみを見て購入するよりも、各社比較した上で最終的な購買に至る場合が多いです。
つまり何らかの優位性がある場合、ユーザーは各社を比較した上で最終的に自社の商材を購入してくれる可能性が高くなります。
リスティング広告の運用方法
リスティング広告は配信すること自体は難しくありません。早ければ当日中にも広告を運用できます。
ただ、「配信の簡単さ=成果の出やすさ」ではありません。リスティング広告は広告を配信してからの分析・改善が非常に重要です。
そこで、実際にリスティング広告を運用していく方法について解説していきます。
リスティング広告の運用方法は以下の3つです。
- インハウス(社内)で運用する
- 広告運用の自動化ツールを利用する
- 代理店を利用する
それぞれ解説していきます。
インハウス(社内)で運用する
インハウスで運用する場合、広告費以外の費用がかからないのがメリットです。また、社内に知識や経験が蓄積されていく点も魅力の1つだと言えるでしょう。
ただ、リスティング広告の運用経験がない初心者の人が運用する場合、費用対効果が悪く無駄な広告費が発生してしまう可能性が高いです。
社内に広告を運用できるリソースがある場合には、インハウスでリスティング広告を運用していくことを検討してみましょう。
広告運用の自動化ツールを利用する
リスティング広告を運用する場合、広告運用の自動化ツールを利用するのも1つの方法です。
広告の効果測定やレポート作成を自動的に行ってくれるものなど、自動化ツールの種類によって利用できる機能は異なります。
ただ、ツールの利用には月々数万円程度のツール利用料が必要な上に「自動化ツールに慣れる時間」が必要です。
つまり、自動化といえど何もしなくても良いわけではなく、自動化を行うための知識や経験が必要な点を理解しておきましょう。
代理店を利用する
「社内のリソースが限られていて現状リスティング広告の運用が難しい」という場合には代理店の利用がおすすめです。
代理店も自動化ツールと同様にコストがかかります。ただ、リスティング広告の業務をほとんど丸投げできるため、他の業務に支障の無い範囲でリスティング広告を始められるでしょう。
「代理店を使うと費用対効果が悪くなりそう」と思われる人もいらっしゃるかもしませんが、一概にそうとも言えません。
「業務を丸投げできる分の人件費」と「広告効果の高さ」を考慮すると初心者の人が運用するよりも費用対効果が高い場合も。
社内に広告運用のプロがいるのであればインハウスで良いと思いますが、リソースが限られている場合には代理店の利用も検討してみてください。
広告の種類によって知識や経験が偏っている代理店もあるため、リスティング広告の代理経験が豊富なところから選ぶのがおすすめです。
下記の記事では数ある代理店の中でも、特にリスティング広告に精通している業者を選びました。気になる人はぜひチェックしてみてください。
リスティング広告を成功させるコツ
リスティング広告は闇雲に運用しても成功する可能性は低いです。成功させるコツをしっかりと理解した上で段階的に運用を進めていく必要があります。
リスティング広告を成功させるコツは以下の4つです。
- ターゲティングを活用する
- 除外キーワードを設定する
- 広告配信後の分析に注力する
- 競合分析から注力キーワードを見つける
それぞれ解説していきます。
ターゲティングを活用する
ディスプレイ広告やSNS広告に比べて、リスティング広告はターゲティングできる項目が多くはありません。
ターゲティングができる項目の例は以下の通りです。
- 配信時間帯
- 曜日
- 地域
- 年齢
- 性別
例えば時間別の広告効果がデータとして確認できるため、運用後に「水曜日だけ実績が悪いな」と分析できれば「水曜日のみリスティング広告を配信しないこと」も可能です。
初めからターゲティング項目を設定するよりも、一度配信した後に効果が悪い項目から絞っていく方法をおすすめします。
除外キーワードを設定する
リスティング広告では「除外キーワード」を設定するのが必要不可欠です。
除外キーワードを設定すれば、設定したキーワードを含む場合に広告が表示されないようにできます。
除外キーワードを設定する基準の例は以下の通りです。
- CPAが合わない(利益率が低い)
- そもそも広告がクリックされない
- クリック率が低い
リスティング広告は特性上、予期せぬキーワードに対して広告が表示されてしまいます。
例えば「ヤマト」というキーワードで広くリスティング広告を表示させようとすると、「クロネコヤマト」と「宇宙戦艦ヤマト」のどちらにも広告が表示される可能性があるわけです。
クロネコヤマトがリスティング広告を行う場合、当然「宇宙戦艦ヤマト」というキーワードを含む場合は広告を表示しないほうが良いですよね。
そういった場合には除外キーワードに「宇宙戦艦ヤマト」を設定して、そのキーワードで広告が表示されないように設定していく必要があります。
広告の管理画面にてどのような検索キーワード(クエリ)で広告が表示されているのかを確認できるため、無駄なキーワードがあれば除外キーワードに設定するようにしましょう。
広告配信後の分析に注力する
リスティング広告は広告配信後の分析が非常に重要です。どれだけ広告の経験があったとしても運用した後のデータからしか分からないことも存在しています。
先ほど解説した除外キーワードもその1つですが、実際に配信した後の広告データを必ず確認するようにしましょう。
リスティング広告を成功させるコツとして「まずは広く配信して効果が悪いところを改善していく」という手順をおすすめします。
リスティング広告は配信する前の準備よりも、配信した後の分析・改善の重要性が高いことを理解しておきましょう。
競合分析から注力キーワードを見つける
競合が実際にどのようなキーワードに対して広告を出稿しているのかを確認するようにしましょう。
確認する方法としては以下の2点が挙げられます。
- 実際に検索窓にキーワードを打ち込んでみる
- すでに出稿している場合は管理画面から確認する
競合がどのキーワードに出稿しているのか、各キーワードに対してどのくらい注力しているのかを分析するようにしましょう。
競合分析をすることによって、自社が注力すべきキーワードが見えてくる可能性が高いです。
以上リスティング広告を成功させるコツを4つほど解説しました。
BtoB商材を扱っている場合にはこれらのコツ以外に押さえておくべきポイントも。詳しくは下記の記事をご覧ください。
BtoBリスティング広告で成果を上げるには?BtoCとの違いや運用のポイントを解説
リスティング広告を運用する際の注意点
最後にリスティング広告を運用する際の注意点について解説していきます。注意点は以下の2つです。
- 広告の審査基準を理解しておく
- 商標権を侵害しないようにする
それぞれ解説していきます。
広告の審査基準を理解しておく
リスティング広告は、広告が表示されるまでに必ず審査が行われます。
審査は当日中〜翌日くらいには大体終了しますが、あらかじめ審査基準を理解しておくことで無駄な時間が無くなるでしょう。
審査落ちする主な要因は以下の通りです。
- 文字数などの入稿規定を理解していない場合
- 「世界一」などの最上級表現を利用している場合
- 広告文とリンク先の情報が異なる場合
GoogleとYahoo!でも若干異なるため、リスティング広告を始める前にあらかじめ理解しておきましょう。
商標権を侵害しないようにする
「競合他社のキーワードに対してリスティング広告を出せば効果が高いのでは?」と思われる人もいらっしゃると思います。
例えば賃貸サイトを経営しているのであれば、「SUUMO」や「ホームズ」を含むキーワードは有効だと予想できると思います。
結論、競合他社の「会社名」や「商品・サービス名」のキーワードに対して広告を表示することは禁止されていません。
つまりSUUMOやホームズを含むキーワードに対して広告を出稿できるわけです。
ただ「商標権がある会社名や商品名を含むキーワード」を広告文に利用するのは、商標権の侵害となる可能性があります。
トラブルになる可能性があるため、広告文に競合の名前は利用しない方が無難です。
もし何かしら懸念点がある場合は、弁護士などの専門家にアドバイスを受けることをおすすめします。
まとめ:リスティング広告は見込み客を獲得しやすい!
リスティング広告は数あるWeb広告の中でも購買意欲の高いユーザーにアプローチできる非常に優秀な広告です。
また、低予算からでも始められるため、多くの人にとって利用価値があるとも言えるでしょう。
ただ、リスティング広告の運用には知識や経験に加えて、改善の手間がかかってしまいます。
自社で運用できる人材がいない場合には代理店などの利用も検討してみてください。