「Google広告って何があるの?」
「Google広告の運用に必要な料金を知りたい」
と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
本記事ではGoogle広告の基本的な知識やメリット・デメリット、広告種類8つをそれぞれ解説していきます。
この記事を読めばGoogle広告をこれから先利用していくべきかを理解していただけるでしょう。Web集客に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
Google広告とは
Google広告とはGoogleが運営している検索エンジンやYouTube、Googleと提供しているWebサイトやアプリなどで広告が配信できる広告配信システムです。
ウェブサイトやアプリなどパートナーサイトは200万以上あり、全世界の約90%以上のインターネットユーザーにリーチできる広告媒体として知られています。
2018年7月以前は「Google AdWords(アドワーズ)」という名称でしたが、それ以降「Google広告」に変更されました。詳しくは後述しますが、Google広告の代表例は以下の通りです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- 動画(YouTube)広告
Google広告の特徴
Google広告の特徴は以下の5つです。
- 利用者数が多い
- 効果測定ができる
- 予算が調整しやすい
- 修正や停止がすぐにできる
- ターゲティング機能が利用できる
それぞれ解説していきます。
利用者数が多い
Googleは世界で最も利用されている検索エンジンです。statouter Global Statsの「Search Engine Market Share Japan」によると、日本においても検索エンジン利用者の約77%がGoogleを利用しています。
Web広告に限らず全ての広告で言えることですが、広告は人が集まる場所に掲載してこそ意味があると言えるでしょう。田舎の誰も見ない土地に広告を出しても効果は期待できません。
Google広告は日本国内の多くのユーザーにアプローチできるだけではなく、必要に応じて世界各国に向けても広告を配信できます。
つまり、正しい運用方法さえできれば「ターゲットとなるユーザーがいない」なんてことになる可能性は極めて低いです。
効果測定ができる
Google広告は広告を配信した後、広告の効果をすぐに確認できます。たとえば「昨日配信した広告の表示回数やクリック率」を知りたければ管理画面で一目瞭然です。
逆に言えばGoogle広告は「効果測定→改善」を日々繰り返していくことによって、高い費用対効果を発揮できるのが特徴である点を理解しておきましょう。
運用当初は上手く運用できず費用対効果が悪くなる場合が大半だと思いますが、修正を重ねていくことで効果が2倍3倍になることも珍しくありません。日々の効果測定をおこたらないように注力していきましょう。
予算が調整しやすい
予算調整がしやすく、低予算からでも始められるのもGoogle広告の特徴の1つです。日別の予算や月の予算を設定しておけば、その範囲内で広告の運用ができます。
つまり、予算を設定しておけば「こんなに広告費をかけるつもりではなかったんだけど」というような不測の事態を避けられるわけです。また、最低出稿金額は存在していないため、数百円からでも利用可能です。
ただ、予算が少なすぎるとそもそも広告がほとんど表示されなかったり、表示されてもクリックされなかったりする可能性が高いため、低すぎる予算を設定するのはおすすめしません。
平均的には月に20万円ほどを予算に設定している企業が多く、最低でも月に10万円程度は必要だと認識しておきましょう。
修正や停止がすぐにできる
先ほど解説したようにGoogle広告で重要なステップは「効果測定→改善」です。効果測定の結果、改善点が見つかれば管理画面上ですぐに修正ができます。
テレビ広告や新聞広告などは一度配信してしまえば修正などは難しいですが、Google広告であれば配信した後でもすぐに修正して改善できるのがメリットです。
また、広告の停止も同様に1クリックでできるため「今月は他の予算が厳しくて広告費をカットしたい」と思った場合でもすぐに対応可能です。
Google広告は臨機応変な運用ができるため、必要最低限の費用で広告を配信できるのも嬉しい点ですよね。
ターゲティング機能が利用できる
Google広告は自社の求めるユーザーに対してピンポイントで広告を配信できます。ユーザー属性を絞ることを「ターゲティング」と呼び、Google広告はターゲティング機能が豊富です。
たとえば、以下の項目でユーザー属性を分類できます。
- 年齢
- 性別
- 地域
- 世帯年収
「博多駅から半径10km以内にいる世帯年収500万円の男性」など、細かくターゲティングを行えばユーザー属性が詳細に絞れるわけです。ただ、ターゲティングをする場合には「広く配信→効果を見て狭くする」という手順をおすすめします。
最初からターゲティング項目を絞りすぎると、そもそも広告を配信できるユーザーが少なくなってしまうため、本来獲得できたはずのユーザーを取りこぼしてしまう可能性が高いです。
まずは確実にターゲットにならない項目だけ絞り、効果測定をした後により細かいターゲティングをするようにしましょう。
Google広告の注意点
続いて、Google広告の注意点について解説します。Google広告の注意点は以下の3つです。
- 専門的な知識がいる
- 競合が多いと単価が高くなる
- 広告の遷移先を用意する必要がある
それぞれ解説していきます。
専門的な知識がいる
Google広告は運用するために専門的な知識や経験が必要な場合が多いです。特にリスティング広告は広告の設定項目が多く、専任の担当者を付ける必要があるでしょう。
自社に広告運用の知識を持っている人がいない場合には代理店やコンサルタントの利用もおすすめです。「代理店とかコンサルを利用すると費用対効果が悪くなる」と思われる人もいらっしゃると思います。
ただ、知識や経験がない人がGoogle広告を運用すると無駄な広告費用が多く発生してしまう場合が多いです。
- 社内のリソースが限られている
- 社内に広告運用に詳しい人がいない
- できるだけ早く広告の効果を出したい
以上のうち1つでも当てはまる人は代理店やコンサルの利用も検討してみましょう。下記の記事でおすすめの代理店を紹介しているので、気になる人はぜひご覧ください。
Google広告のおすすめ代理店10選!Google広告の種類など基礎知識も解説!競合が多いと単価が高くなる
「競合の多さ=単価の高さ」だと認識しておいてください。Google広告では「オークション形式」を採用しており、競合が多いほど単価を高くしなければ広告が表示されない仕組みとなっています。
広告の掲載順位は「品質スコア × 入札単価」によって決定されており、掛け算で算出されたものが「広告ランク」です。各ワードの説明は以下の通りです。
- 入札単価:「広告のクリック1回」における費用の上限額
- 品質スコア:広告の遷移先のクオリティや推定クリック率
つまり同様の品質スコアの競合が存在した場合、より高い金額を支払える企業の広告が優先的に表示されるわけです。広告ランクや入札単価、品質スコアの詳しい解説は後述します。
広告の遷移先を用意する必要がある
Google広告は広告を配信するだけでは意味がありません。
当然広告をクリックした後の遷移先、つまりWebサイトやLPを用意する必要があります。LPとは広告から流入してきたユーザーが最初に訪れるページです。
広告の種類ごとに複数のLPを用意している企業も多いため、LPは広告の費用対効果に深く関係していることが理解できるかと思います。
広告の運用方法はもちろん重要ですが、最終的にユーザーが行動するかどうかはWebサイトやLPのクオリティ次第だと言えるでしょう。Google広告に限らずWeb広告を利用する場合には、まず最低限のクオリティがある遷移先を用意する必要があります。
Google広告の料金システム
Google広告の料金システムは一通りではありません。広告の種類によって異なり、以下の3つが存在しています。
- クリック課金(CPC)
- インプレッション課金(CPM)
- 広告視聴課金(CPV)
それぞれ解説していきます。
クリック課金(CPC)
クリック課金は、ユーザーがクリックした際に費用が発生する課金方式です。つまり広告がクリックされなければ費用は発生しません。Google広告は基本的にクリック課金が採用されていますが、一部例外として他の課金方式が利用できます。
クリック課金を採用しているGoogle広告の例は以下の通りです。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- 動画広告
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が表示された回数に応じて費用が決まる課金方式です。1,000回表示されるごとに一定額が課金されます。インプレッション課金を採用しているGoogle広告の例は以下の通りです。
- ディスプレイ広告
- 動画広告
広告視聴課金(CPV)
広告視聴課金は、一定時間動画が再生された際に費用が発生する課金方式です。つまり数秒で広告が閉じられた場合には広告が表示されたとしても費用が発生しません。
広告視聴課金が採用されている広告は動画広告です。Google広告の具体的な費用相場や費用対効果を上げる方法は下記の記事をご覧ください。
グーグル広告の費用はどれくらい?費用相場から課金方式まで詳しく解説!Google広告の種類
続いて、Google広告には実際どのような種類が存在しているのかについて解説します。Google広告は「キャンペーン」と呼ばれる広告を管理する単位が存在しており、各キャンペーンで配信できる広告が異なるのが特徴です。
Google広告には以下の8つのキャンペーンが存在しています。
- 検索キャンペーン
- ディスプレイキャンペーン
- 動画キャンペーン
- アプリキャペーン
- ショッピングキャンペーン
- ローカルキャンペーン
- スマートアシストキャンペーン
- ファインドキャンペーン
それぞれ解説していきます。
検索キャンペーン
検索キャンペーンとは検索エンジンの検索結果に表示される広告、いわゆる「リスティング広告」が利用できるキャンペーンです。リスティング広告はGoogle広告の中でも最も利用されている広告で、ユーザーが検索したキーワードに連動して広告を配信できます。
たとえば大阪市でジムを経営している場合、以下のようなキーワードに対して広告を表示するのが好ましいでしょう。
- 「大阪市 ジム」
- 「大阪市 トレーニング」
- 「トレーニングジム 大阪」
以上のように、キーワードを絞ることによって自社のターゲットになる可能性の高いユーザーに限定して広告を表示できます。
ただ、リスティング広告はオークション形式が採用されているため、競合が多いとクリック単価が高くなってしまう可能性が高いです。
Googleの「キーワードプランナー」でキーワードごとの費用を無料で確認できるため、気になる人はぜひチェックしてみてください。
ディスプレイキャンペーン
ディスプレイキャンペーンとは、Googleと提携しているWebサイトやアプリ上で画像や動画などを用いて配信できる「Googleディスプレイ広告(GDN)」が利用できるキャンペーンです。
リスティング広告とは異なり視覚的にもアプローチできるため、商品やサービスの「認知」や「ブランディング」にも利用可能です。また、ディスプレイ広告のメリットとしては「ターゲティング機能の豊富さ」もあります。
具体的にはユーザー(人)の年齢や性別で絞る「オーディエンスターゲティング」とサイト(場所)の種類や特徴で絞る「コンテンツターゲティング」が代表例です。
加えてディスプレイ広告ではリマーケティング(リターゲティング)機能が利用できます。リマーケティングとは「一度自社サイトに訪れたことがある人」に対して広告を表示できる手法で、費用対効果の高さが特徴的です。
無作為に広告を配信するよりも、一度自社サイトに来た人の方が商品やサービスを購入してくれる可能性は高いでしょう。Amazonや楽天で商品を見た後、他のWebサイトで見た商品が広告で表示されている経験をしたことがある人も多いと思います。
人によってはその広告から実際に購入した人もいらっしゃるのではないでしょうか。通常のターゲティングももちろん重要ですが、リマーケティング機能も利用してみましょう。
リマーケティングの詳しい内容や設定方法が気になる人は下記の記事をご覧ください。
Google広告のリマーケティングとは?仕組みや設定方法を解説!動画キャンペーン
動画キャンペーンとはYouTubeの動画広告を配信できるキャンペーンです。YouTubeで動画の視聴前や視聴中に表示される映像と音声付きの動画です。動画広告はリスティング広告やディスプレイ広告よりも更に表現の幅が広がります。
特に動画であれば記憶に残りやすく、認知拡大やブランディングには最適だと言えるでしょう。マッチングアプリや脱毛、楽天カードのYouTube広告が記憶に残っている人も多いと思います。
ただ、YouTube広告は表現の幅が広すぎて逆に難しくなってしまう点を理解しておきましょう。テキストや画像であれば「効果測定→改善」が比較的理解しやすいですが、動画ではそこまで簡単な話ではありません。
たとえば動画広告の効果がイマイチだったとしても、どの部分を変更すれば良いのかが理解しにくく、改善方法を理解するまでに時間がかかるでしょう。
また、動画作成を外部に委託して作成すると10万円以上かかる場合も多いため、広告費以外にも動画の制作費が必要になってしまいます。
アプリキャペーン
アプリキャンペーンは検索エンジンの検索結果やWebサイト、GooglePlay上に表示される「アプリ広告」を配信できるキャンペーンです。つまり、自社でアプリを運営している場合のみ理解しておけば大丈夫です。
アプリ広告の運用はリスティング広告やディスプレイ広告などと異なり、広告主側で設定する項目が多くはありません。手間がかからないメリットだと言える反面、「効果測定→改善」のステップが難しく費用対効果を上げるのが難しいです。
ショッピングキャンペーン
ショッピングキャンペーンは検索エンジン検索結果や「ショッピングタブ」などに表示される「ショッピング広告」を配信できるキャンペーンです。ファッションやインテリア、日用品などの小売店を運営している人はチェックしてみてください。
アプリ広告と同様に広告主側が設定する項目が少なく、AIによる機械学習で自動化されているため、手間がかかりにくいのが特徴です。ショッピング広告の詳しい内容は下記の記事をご覧ください。
Googleショッピング広告とは?初心者に向けて1から解説ローカルキャンペーン
ローカルキャペーンは実店舗へ集客するために利用するキャンペーンです。広告が配信される配信面はGoogleマップや検索結果、ディスプレイ広告などとなっています。
アプリキャンペーン・ショッピングキャンペーンと同様にGoogleの機械学習によって運用の手間がかからないのが特徴です。実店舗を運営している人は利用を検討してみてください。
スマートアシストキャンペーン
スマートアシストキャンペーンは「簡単にリスティング広告などを配信できる」キャンペーンです。細かく設定すればより費用対効果は高くなりますが、手間をかけたくない初心者の人にはおすすめできます。
スマートアシストキャンペーンでは検索結果だけではなくWebサイトやGoogleマップ、Gmailなどさまざまな配信面にて広告を配信可能です。
詳細な分析ができないため、無駄な広告費用がかかってしまう可能性が高いです。手間をかけたくない人は利用を検討してみてください。
ファインドキャンペーン
ファイドキャンペーンとはGmailやYouTube、GoogleのDiscoverに広告を配信できるキャンペーンです。Gmailにおける「プロモーション」や「ソーシャル」もファインドキャンペーンにて配信された広告となっています。
1つのキャンペーンを利用するだけで複数のサービスで同時に広告を表示できるため、多くのユーザーに見てもらえる可能性が高いです。ただ、配信面を自分で選ぶことはできず、予期せぬところに広告が表示されてしまうリスクも存在しています。
Google広告の掲載順位のロジック
最後にGoogle広告の掲載順位のロジックについて解説します。広告の掲載順位は「広告ランク」の高さ順です。
広告ランクは次の計算式で求められます。
広告ランク=品質スコア × 入札単価 + 広告表示オプション
それぞれのワードについて詳しく解説します。
品質スコアとは
品質スコアとは「広告の質」を1〜10で数値化したスコアです。たとえばリスティング広告の場合、「広告を表示するキーワードに対して広告が適しているのか」をスコア化したのが品質スコアです。
品質スコアは以下のような施策で上昇します。
- クリック率を上げる
- 広告グループを調整する
- ページ読み込み速度を早くする
- キーワードに適した広告文を作る
- 広告の遷移先のコンテンツを追加・修正する
入札単価とは
入札単価とは広告1クリックに対して上限額です。極論、入札単価を上げさえすれば広告を上位に表示できることになります。
ただ、いくら上位に表示されたとしてもクリック単価が高すぎると費用対効果が悪く利益が少なくなってしまう可能性が高いです。
低すぎても高すぎても良くないため、競合分析から適切な入札価格を見つけるようにしましょう。広告の入札単価の決め方や調整方法などの詳しい方法は下記の記事をご覧ください。
広告の入札単価とは?クリック単価のとの違いや単価の決め方、調整のコツまで広告表示オプションとは
広告オプションとはリスティング広告の下部に表示されるオプションコンテンツのことです。オプションとして利用できる項目例は以下の通りです。
- 画像
- 問い合わせフォーム
- 説明文
- 商品の価格
- 電話番号
- 住所
オプションを設定したからと言って必ずしもオプションの項目が表示されるわけではなく、広告ランクが一定値を満たした上でGoogleが必要に応じて表示してくれる仕組みです。
また、広告表示オプションは広告ランクに一部影響を及ぼしますが、大前提として影響が大きいのは「品質スコア」と「入札単価」であることを理解しておきましょう。
まとめ:Google広告を利用してWeb集客をしよう!
Google広告はさまざまなキャンペーンが存在しているため、初心者の人でも自社に合った方法で運用すれば必ず効果を実感できるでしょう。
Web広告はGoogle広告の他にもYahoo!なども存在していますが、まずはGoogle広告から初めてみることをおすすめします。
ただ、どうしても社内にリソースが足りない場合や知識がない場合には代理店に相談してみてはいかがでしょうか。記事内でおすすめの代理店も紹介したので、ぜひ検討してみてください。