Web広告にはさまざまな配信媒体がありますが、代表的な媒体のひとつにYahoo!広告があります。
「多くの企業がYahoo!広告を取り入れているため、自社でも活用したい」
「Yahoo!広告の中にも種類があって、イマイチ違いが分からない」
そんな思いを抱える企業担当者の方もいるのではないでしょうか?
Yahoo!広告は、大きく分けて「検索広告」と「ディスプレイ広告」の2種類の広告を利用することができます。
そこで、この記事では、Yahoo!広告の種類やそれぞれの種類ごとの特徴といった基礎知識から、選び方、そして始め方まで詳しく解説していきます。
Yahoo!広告を今後始めてみたい・Yahoo!とGoogleの違いを知りたいと考えている企業の担当者の方は参考になる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の内容
Yahoo!広告とは?
まずはYahoo!広告とはどのような広告なのか、Google広告との違い、費用形態などの基礎知識から解説していきます。
Yahoo!広告とは、Yahoo!が提供するWEB広告配信サービスです。以前は「Yahoo!プロモーション広告」という名称でしたが、2020年7月のリニューアルにより名称が変更されました。主な掲載先としては、国内最大級メディアであるYahoo! JAPANをはじめとする、Yahoo!ニュースやYahoo!メールといった関連サイトが挙げられます。
Yahoo!広告は大きく分けて、リスティング広告(検索広告)とディスプレイ広告の2種類があります。しかし、細かく分けると、様々な種類の広告が用意されており、運用の目的や取り扱う商材に合わせて自社にあった広告を選択することが可能です。
Yahoo!広告とGoogle広告の違い
国内2大メディアの広告である、Yahoo!広告とGoogle広告の違いは何なのでしょうか。
Yahoo!広告とGoogle広告の違いは、大きく分けると以下の3つが挙げられます。
- ユーザー層の違い
- 掲載面の違い
- 広告設定の違い
Yahoo!は30代以上のPCユーザーが多い傾向があります。一方で、Googleはスマートフォンを利用する若年層ユーザーが中心となっています。
また、Yahoo!広告は、Yahoo! JAPANトップページやYahoo!ニュースなどの提携先サイトで掲載されますが、Google広告はGoogleの検索結果やYouTubeなどのGoogle提携先サイトが掲載先となっています。
その他にも、入稿文字数や広告表示オプション、マッチタイプの表記方法の違いなど細かな違いはあるものの、Yahoo!広告とGoogle広告のどちらが良いかを一概に決めることはできません。
広告配信の目的や扱う商材に応じて自社に合う方を見極め、使い分けるようにしましょう。
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費用形態と相場
Yahoo!広告では、以下の2つの費用形態を採用しています
- クリック課金制
- 広告枠の予約購入
Yahoo!広告では、リスティング広告、ディスプレイ広告ともに「クリック課金制」を採用しています。
クリック課金制は、広告がクリックされた際に費用が発生する仕組みです。
広告が表示されただけでは料金は発生しないため、費用対効果を高くすることができます。
また、Yahoo!ディスプレイ広告では、広告枠を予約購入することができます。
ユーザーに対して効果的なプロモーションを行うことができるため、商品やサービスの購入によるコンバージョン獲得よりも、商品・サービスの認知度を上げたい場合に最適な料金方式となっています。
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Yahoo!広告のメリット
Yahoo!広告には、以下の3つのメリットがあります。
- 国内最大級ポータルサイトの「Yahoo! JAPAN」へ広告掲載できる
- 提携法人メディアに限定して広告掲載できる
- サポートが手厚い
それぞれ解説していきます。
国内最大級ポータルサイトの「Yahoo! JAPAN」へ広告掲載できる
Yahoo!広告の1番のメリットはYahoo! JAPANに広告を出稿することができる点ではないでしょうか。
Yahoo! JAPANは日本一のポータルサイトであり、そこに掲載されるYahoo!広告は多くの人に届けることができます。
多くの人に届けることができるということは、リターゲティング広告との相性も良くなります。リターゲティング広告とは、過去にサイトを訪れたことのあるユーザーに対して広告を表示させる手法のことです。
一度サイトに訪れたことのあるユーザーに対して、再度広告が表示される頻度は高まるため、Yahoo!広告はリターゲティング広告との相性が良い広告媒体であると言えます。
提携法人メディアに限定して広告掲載できる
Yahoo!広告の広告配信先は、Yahoo! が運営するサイトだけでなく、提携するサイトにも配信されます。これはGoogle広告も同様にGoogleだけでなく、YoutubeやGmail等の不特定多数の個人スペース等に表示される仕組みとなっています。
しかし、Yahoo!広告の場合、配信先を「法人が運営するメディア」に限定することができます。提携法人メディアに限定して配信することができるということは、信頼性が高いメディアにのみ広告の掲載ができるということです。
サポートが手厚い
Yahoo!広告は、サポートが手厚いというメリットもあります。電話相談サポートをはじめとする様々なサポートが充実しており、管理画面の設定方法や広告運用の仕方などについて、手厚くサポートしてくれます。
電話相談の他にも、チャットやフォームからのお問い合わせも可能です。Yahoo!広告を初めて運用するという方にとっては、嬉しいサポートとなっていますので、詳細は「お問い合わせ先一覧−Yahoo!広告」をご確認ください。
Yahoo!広告の種類はいくつある?
Yahoo!広告には大きく分けて下記2つの広告があります。
- リスティング広告(YSA)
- ディスプレイ広告(YDA)
Yahoo!リスティング広告(YSA)とは、ユーザーがYahoo! JAPANで検索を行った際に、検索結果の画面上に掲載される広告のことを指します。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)とは、Yahoo! JAPANをはじめ、Yahoo! ニュース、Yahoo!メールなどの関連サイトの広告枠に掲載する広告を指します。
この2つの広告はさらに細かく種類を分けることができるため、次の章で詳しく見ていきましょう。
Yahoo!広告|リスティング広告の種類
引用:Yahoo! JAPAN
Yahoo!リスティング広告(YSA)は、以下の3つの種類に分けることができます。
- 検索広告
- RLSA
- 動的検索広告
それぞれ見ていきましょう。
検索広告
Yahoo! JAPANで検索をした際、検索キーワードに連動して、検索結果ページに表示されるテキスト広告です。
ユーザーが検索したキーワードに関連して広告を表示させることができます。
RLSA
RLSAとは、Remarketing Lists for Search Adsの略で検索広告(YSA)におけるリターケティングのことです。
リターケティングとは、過去にサイトを訪問したことのあるユーザーに対して、広告を出稿することで、見込みの高いユーザーの取りこぼしを防ぐことができる仕組みです。
一度サイトを訪れたことのあるユーザーは、購買意欲が高く、成果につながる可能性が高いユーザーです。
下記の記事ではGoogleの同様の機能「リマーケティング」について解説しています。呼び方の違いはありますが仕組みの違いはないので、合わせて参考にしてみてください。
Google広告のリマーケティングとは?仕組みや設定方法を解説!動的検索広告
動的検索広告とは、あらかじめ対象となるWebサイトを指定することで、広告のタイトルや説明文を自動で生成し、広告内容と関連性の高いキーワードでの検索時に配信される広告のことです。
広告主が設定したキーワード以外にも機械学習によって最適な広告が表示されるため、成果を出しやすくなっているのが特徴です。
しかし逆に言うと、出稿内容を手動でコントロールすることが難しくなっているため、注意が必要です。
Yahoo!広告|ディスプレイ広告の種類
引用:Yahoo! JAPAN
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)は、以下の5つの種類に分けることができます。
- サイトリターゲティング
- サーチキーワードターゲティング
- プレイスメントターゲティング
- オーディエンスカテゴリーターゲティング
- サイトカテゴリーターゲティング
- 類似ユーザーターゲティング
それぞれ見ていきましょう。
サイトリターゲティング
サイトリターゲティングはリスティング広告(YSA)のRLSAと同様に、一度サイトに訪れたユーザーに対して広告を出稿することができます。
RLSAとの使い分けとして、ユーザーが検索してリスティング広告(YSA)経由でサイトに訪問・離脱した後、同様のキーワードで再度検索するとは限りません。そこでディスプレイ広告(YDA)のサイトリターゲティングを利用すれば、再度ユーザーが検索しなくても広告を表示させることができます。
サーチキーワードターゲティング
サーチキーワードターゲティングとは、Yahoo!JAPANでユーザーが過去に検索したキーワード履歴を元に広告を配信できる仕組みです。指定したキーワードを検索したことがあるユーザーに対して広告を配信することができます。
サーチキーワードターゲティングにおいて指定できるキーワードはYahoo!が一覧にまとめており、 その中から指定したいキーワードを選び配信することになります。
購買意欲の高い顕在層ユーザーに広告を配信できるため、CV率は高いと言われています。
プレイスメントターゲティング
プレイスメントターゲティングは、広告を配信したいサイトのURLを指定して配信できるターゲティングです。
Yahoo!JAPANのトップ面をはじめとする個別ページURLも指定することが可能です。
ただし、配信面を限定することになるため、広く配信したい場合には向かないメニューなので、注意しましょう。
オーディエンスカテゴリーターゲティング
オーディエンスカテゴリーターゲティングは、Yahoo!が一覧にした興味・関心の中から選択したカテゴリにあてはまるユーザーに広告を配信できます。
オーディエンスカテゴリーターゲティングでは、以下の3つのカテゴリータイプから選択して利用することができます。
- 興味関心(潜在ユーザー)
- 購買意向(顕在ユーザー)
- 属性、ライフイベント(家族構成や年収、就職や入学など)
サイトカテゴリーターゲティング
サイトカテゴリーターゲティングでは、Yahoo!広告で定められたWebサイトのカテゴリーを指定することで、該当のカテゴリーに応じた配信面(Webサイト)へ広告が配信されます。
オーディエンスカテゴリーターゲティングではユーザーをターゲティングする一方で、サイトカテゴリーターゲティングでは配信面(Webサイト)をターゲティングする点が特徴です。
類似ユーザーターゲティング
類似ユーザーターゲティングは、CVに至ったユーザーとWebサイト上での行動がよく似ているユーザーを抽出して、広告を配信できる手法です。
ターゲティングの精度を上げるためには、データリストの数を増やす必要があります。
類似度を1〜10段階で選択し類似リストを作成することができます。数字が低いほど類似度が高く、数字が大きいほどリーチが多くなります。目的や予算によって使い分けるようにしましょう。
Yahoo!広告(検索広告)の始め方
ここからは、Yahoo!広告の始め方について解説していきます。
Yahoo!広告は以下の5つのステップで始めることができます。
- Yahoo! JAPAN ビジネスアカウントを作成
- 専用の広告管理ツールにログイン
- 銀行口座やクレジットカードの情報を入力
- 広告の作成
- 広告掲載・運用
手順に沿って解説していきます。
STEP1:Yahoo! JAPAN ビジネスアカウントを作成
Yahoo!広告を始めるためには、「Yahoo! JAPAN ビジネスアカウント」を作成する必要があります。
入力フォームに沿って、企業情報及び管理者情報を設定しましょう。
フォームの入力完了後、SMS認証または電話ガイダンスによる認証とパスワードの設定を行うと、「Yahoo! JAPAN ビジネスアカウント」を取得できます。
また、設定したパスワードはログイン時に必要になりますので、必ず保管しておきましょう。
「Yahoo! JAPAN ビジネスアカウント」の作成はこちらから。
STEP2:専用の広告管理ツールにログイン
アカウント作成が済んだら、取得したIDとパスワードを入力して広告管理ツールにログインします。
また、広告運用の経験が少ない方は自分で広告の作成や設定、運用を行うのが不安だという方もいるのではないでしょうか。そんな方には、広告管理ツールではなく「かんたんDAS」を使用してみるのもおすすめです。
「かんたんDAS」は、広告のタイトルやキーワードの自動生成によって、少ない手順で簡単に広告運用を始められる機能です。
STEP3:銀行口座やクレジットカードの情報を入力
広告管理ツールにログインできたら、広告費用の支払いに使用する銀行口座またはクレジットカードの情報を入力します。
基本的にはクレジットカードでの支払いをおすすめします。
理由としては、銀行口座からの振込の場合、予想を上回る広告費が発生した場合などにすぐに対応することができない可能性があるからです。
クレジットカードの登録手順についてはこちら。
STEP4:広告の作成
予算やクリック単価を決定した後に、以下の順番で実際に配信する広告を作成していきます。
- キャンペーン
- 広告グループ
- キーワード
- 広告
それぞれの作成方法についてはこちら。
初めて広告を掲載する時には、Yahoo! JAPANのスタッフが無料で設定をしてくれる初期設定サービスが利用できます。
STEP5:広告掲載・運用
作成した広告はYahoo!側で約3営業日程の審査を経て、問題なければ掲載開始となります。
審査内容についてはこちらをご覧ください。
Yahoo!広告の始め方の一連の手順については以下をご参照ください。
まとめ
ここまで、Yahoo!広告の種類やそれぞれの特徴などの基礎知識から、自社にあった種類の選び方、そして始め方まで詳しく解説してきました。
Yahoo!広告は、それぞれの種類で違った特徴を持っているため、自社に合う広告を選択することが可能です。また、サポート体制も充実しており、広告運用の初心者でも安心して利用できるサービスです。
Google広告だけでは、リーチできないユーザーに対して広告を配信することができるため、Google広告は実施しているがYahoo!広告をまだ実施していない方は、Yahoo!広告の導入を検討してみてはいかがでしょうか。