ヒートマップツールとは?おすすめ7選を選び方とともに徹底比較!

Webサイト内のどこで離脱しているのか、クリックされているのかといったユーザー行動を分析したいと考えるWeb担当者も多いのではないでしょうか

そこで活用すべきツールが、ヒートマップツールです。ヒートマップを活用すれば、ユーザー行動が色分けされて可視化できるため、手軽に分析や改善ができます。

そこで本記事では、ヒートマップツールの種類や機能、メリット・デメリットを解説していきます。後半ではツールの選び方やおすすめの10選も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ヒートマップツールとは?

そもそもヒートマップとは、ユーザーのスクロール範囲やカーソル位置などの数値データにおける強弱を色で視覚化する手法のこと。数字で見るよりも「赤」や「緑」といった色で直感的に分析ができます。

そんなヒートマップを手軽に作成できるのが、ヒートマップツールです。

一般的なWeb解析ツールは数値での分析のみであり、ページ内におけるユーザーの具体的な動きが見えにくいといった懸念点がありました。

しかし、ヒートマップツールならマウスの動きやスクロールした距離などのユーザーの動きが可視化できるため、ユーザー目線の的確な改善策の実行にも役立てられます。

ヒートマップツールの種類は主に4つ

ヒートマップツールの種類は、主に以下の4種類があります。

  1. アテンションヒートマップ
  2. クリックヒートマップ
  3. スクロールヒートマップ
  4. マウスグラフィヒートマップ

それぞれの種類について詳しく解説します。

アテンションヒートマップ

アテンションヒートマップは、ユーザーが熟読している箇所が暖色で表示されます。ユーザーが示す注目度や関心度を可視化することができます。

このヒートマップの活用により、ユーザーはどこのセクションに最も関心があるのか、商品やサービス情報といった注目してもらいたい箇所に関心があるかを調査できるため、今後の改善に活かせるでしょう。

クリックヒートマップ

クリックヒートマップは、ユーザーがクリックした箇所を表示します。

多くクリックされればされるほど赤く表示されるため、どこがクリックされていて、どこがクリックされていないのかを瞬時に判別できます。

スクロールヒートマップ

スクロールヒートマップは、ユーザーがどこまでページを閲覧したのかを表示できます。

下までスクロールしているユーザーが多いのか、それともほとんどスクロールせずに離脱してしまうのかがわかります。

マウスグラフィヒートマップ

マウスグラフィックヒートマップは、マウスの動きを表示するものであり、ユーザーが興味を示す箇所がわかります。

マウスの動きを測定するため、スマホでのユーザー行動は分析しにくいものの、パソコンのみのデータでも十分効果的です。

ヒートマップツールの機能

では、ヒートマップツールに搭載されている以下2つの機能について、確認していきましょう。

  1. ユーザーセグメント機能
  2. マルチデバイス対応

ユーザーセグメント機能

ユーザーセグメント機能とは、特定の行動を起こした人とそうでない人を区別できる機能です。

たとえば、コンバージョンに至った人とそうでない人を区別することで、コンバージョンに至る理由、もしくは至らない理由を見つけやすくなります。

ユーザーセグメント機能を有効活用できれば、より一層分析・改善の効果が出やすくなるでしょう。

マルチデバイス対応

パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットも主流になっている現代では、マルチデバイスに対応していることもかなり重要です。

しかし、パソコン・スマートフォン・タブレットでは表示が異なる場合が多いため、どちらでも理想通りに表示させるには、マルチデバイス対応機能が必須になります。

それぞれのデバイスごとのユーザーを区別して分析することもできるため、デバイスごとに適切な改善策が取りやすくなるでしょう。

ヒートマップツールを導入するメリットは?

ヒートマップツールを導入するメリットは、主に3つあります。

  1. ユーザーの行動を直感的に把握できる
  2. Webサイトの直帰率改善につながる
  3. CVR改善の施策が明確になる

それぞれのメリットについて解説します。

ユーザーの行動を直感的に把握できる

ヒートマップツールを利用する最大のメリットは、ユーザーの行動を直感的に把握できること。

ユーザーの行動が色別で表示され「赤色=ユーザーに多く閲覧されている」「青色=ユーザーにあまり閲覧されていない」といった結果が直感的にわかります。

そのほか、ユーザーのクリック率や滞在時間の全体像もパッと見ただけで把握できるため、改善策も練りやすいでしょう。

Webサイトの直帰率改善につながる

ユーザーの行動を客観的に評価できることで、ユーザーの直帰率や離脱率を改善するための課題が明確になります。

「どこで離脱されているのか?」「コンテンツのどの部分に改善の余地があるのか?」といった問題点をチェックできるため、施策実行後の結果にも現れやすいでしょう。

CVR改善の施策が明確になる

ヒートマップツールでは、どこがクリックされているのかを測定する機能も搭載されています。

「ボタンやテキストリンクなど成約につながる部分でクリックが少ない」「意外な箇所のクリック率が高い」といった新しい発見もあるでしょう。

サイト内で収集したクリック率のデータをもとに、ボタンの配置位置やデザインなどの仮説を立てて施策実行にも移せます。

またターゲットとするユーザー属性の特徴も垣間見えて、ユーザーへの理解度も高まるでしょう。

ヒートマップツールを導入するデメリットは?

一方、ヒートマップツールを導入するデメリットも2つあります。

  1. サイト全体のユーザー行動は分析できない
  2. ツールの利用にコストがかかる

それぞれのデメリットについて解説します。

サイト全体のユーザー行動は分析できない

ヒートマップツールは、ページ単体でのユーザー行動に特化しており、一度にサイト全体の分析はできません

ユーザーに寄り添ったサイトへと改善するためには、ページ単体だけでなくサイト全体での分析が欠かせません。そのため、ヒートマップツールだけで分析を完結させることは困難でしょう。

サイト全体のWeb解析ツールも併用しつつ、ヒートマップツールはページ単体におけるユーザー行動の分析に活用してください。

ツールの利用にコストがかかる

また、ヒートマップツールの利用にはコストが発生します

どのツールも月額料金での提供が一般的ですが、月額換算でお得になる年間契約も可能です。いずれにせよ月額数千円程度で利用できます。

ツールの活用にはコストがかかるものの、Webページの改善には欠かせません。的確な改善ができれば集客や売上が数倍〜数十倍に膨れ上がる可能性もあるでしょう。

ヒートマップツールの中には無料プランや無料体験期間を設けているものもありますので、導入を検討する際は利用してみてください。

ヒートマップツールを選ぶ際の判断基準は?

ヒートマップツールを選ぶ際には、以下の5つを判断基準にすることがおすすめです。

  1. 必要なヒートマップ機能が搭載されているか
  2. セグメント機能があるか
  3. データの保存期間がどのくらいか
  4. サポート体制が充実しているか
  5. 予算に合った金額感であるか

それぞれのポイントについて解説します。

必要なヒートマップ機能が搭載されているか

ヒートマップには「クリックヒートマップ」「スクロールヒートマップ」「マウスグラフィヒートマップ」など、様々な種類があります。

しかし、ヒートマップツールによっては分析できる数値や搭載されている機能も異なります。

自社がどのような種類、機能を必要としているのかをよく見極めた上で、ツールを選ぶようにしましょう。

セグメント機能があるか

セグメント機能があるかどうかも分析・改善を行ううえでは重要です。

コンバージョンまで至るユーザーとそうでないユーザーの行動を分け、視覚的に確認することで、コンバージョンに貢献しているもしくは読まれていないコンテンツなどがわかりやすくなります

データの保存期間がどのくらいか

ヒートマップツールによって、データの保存期間が異なります。

保存できる期間が長いほうが長期的な目線で改善できるため、サイトの分析には役立ちますが、費用が高くなることが多いです。

どのくらいの保存期間が必要か、保存期間と見合う金額であるかを慎重に検討した上で選ぶのが良いでしょう。

サポート体制が充実しているか

ヒートマップツールには、導入サポートや問い合わせ対応、コンサルティングなど、様々なサポートが用意されています。

ツールを選ぶうえで、どのようなサポートがあるか、また海外のツールであれば日本語対応もされているかなどをチェックすると良いでしょう。

特にヒートマップツールを初めて利用する場合は、操作方法がわからなくなる場合が多いため、導入サポートや問い合わせ対応が充実したツールを選ぶことをおすすめします。

予算に合った金額感であるか

また、予算の確認も大切です。

無料版しか利用できないのか、有料版の格安プランであれば利用できるのか、充実した機能・サポートのついたプランも利用できるのかによって、ヒートマップツールの操作性は異なります。

そのため、必要な機能と予算を考慮した上で料金プランを決めると良いでしょう。

おすすめヒートマップツール7選

ここでは、おすすめのヒートマップツールを7つ紹介します。

ヒートマップツール ツールの特徴 月額料金 公式サイト
ミエルカヒートマップ ニーズに合わせて多彩なプランを設定 無料:0円
ミニマム:9,800円
ビジネス:19,800円
ファースト:49,800円
エキスパート:99,800円
スーパー:149,800円
https://mieru-ca.com/heatmap/
Mouseflow 多彩な機能を月額5,000円から利用可能 スタータープラン:6,000円(年間契約で月額5,000円)
グロースプラン:19,000円(年間契約で月額16,000円)
ビジネスプラン:38,000円(年間契約で月額32,000円)
プロプラン:72,000円(年間契約で月額58,000円)
エンタープライズ:要お問い合わせせ(年間契約のみ)
https://mouseflow-jp.com/
Ptengine 直感的な操作を追求した使いやすいシステム 【Ptengine Insight】
Free:無料
Growth:6,578円〜(年間契約で月額5,478円〜)
Premium:要お問い合わせ
【Ptengine Experience】
Free:無料
Growth:9,878円〜(年間契約で月額8,778円〜)
Premium:要お問い合わせ
【Bundle Pack】
Free:無料
Growth:12,980円〜(年間契約で月額10,978円〜)
Premium:要お問い合わせ
https://www.ptengine.jp/
User Insight 検索流入からサイト内の分析をワンストップで 要お問い合わせ https://ui.userlocal.jp/
Contentsquare 使いやすさを重視したWeb解析ツール 要お問い合わせ https://contentsquare.com/jp-jp/
Sitest ヒートマップとA/Bテスト、EFOツールを兼ねたツール 要お問い合わせ(無料トライアルあり) https://sitest.jp/
Clarity マイクロソフト社が提供するヒートマップツール 無料 https://clarity.microsoft.com/

それぞれのツールの特徴を見ていきましょう。

ミエルカヒートマップ

ミエルカヒートマップは、無料でも利用できるヒートマップツールで、利用する機能により多彩なプランが用意されているのが特徴です。

スーパーヒートマップでは様々な機能を無制限で利用できるだけでなく、解析サポートも付随しているため、専門家の意見も踏まえた効果的な改善が期待できます。

搭載している3種類のヒートマップを一度に比較できる機能やページのキャプチャを自動で保管する機能を搭載しているため、管理に手間がかからないことなども特徴として挙げられるでしょう。

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Mouseflow


Mouseflowは、月額5,000円から利用できるヒートマップツールです。

ヒートマップのみならず、セッションリプレイ機能や登録フォームの分析、サイトのページ間の遷移率も記録できるなど、多彩な機能を搭載しています

世界中で100,000社以上が利用している、人気の高いツールだと言えるでしょう。

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Ptengine


Ptengineは、直感的な操作を追求したヒートマップツールで、利用満足度は90%以上を誇ります。

タグを1つサイトに実装するだけで計測ができ、サイトを改善する場合も必要な操作は項目を選択するだけ、ABテストもクリック1つでできるなど、初めての方でも操作しやすいヒートマップツールです。

一部機能は無料で利用できるだけでなく、有料プランの無料トライアルも実施しているので、まずはお試しで利用してみるのが良いでしょう。

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User Insight


User Insightは、検索流入からサイト内の分析をワンストップで実施できるヒートマップツールです。

サイト内の分析を行うだけでなく、SEOの観点から上位表示しやすいページ作成をするための情報も提供されます。

データの抽出はAIが自動で行いワンクリックで作成できるため、分析工数の削減にもつながるでしょう。

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Contentsquare


Contentsquareは、使いやすさを重視したヒートマップツールです。

精度の高い分析を自動で行ってくれるため、サイト分析に慣れていない方でも問題なく利用でき、Adobeや楽天などの有名企業にも採用されています。

ヒートマップのみならず、セッションリプレイやモバイル分析、エラー分析など、さまざまな機能が1つにまとめられているので、非常に使いやすいツールだと言えるでしょう。

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Sitest


Sitestは、ヒートマップとA/Bテスト、EFOツールを兼ねたツールです。

A/Bテスト機能や入力フォームの改善を目的としたEFOツールも搭載されていることで、分析から改善への流れをスムーズに行うことができます。

アジアでは70万サイト以上が利用しているため、人気のツールだと言えるでしょう。

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Clarity


Clarityは、マイクロソフト社が提供するヒートマップツールです。

わかりやすい操作画面により、一目見れば改善点がわかるのが特徴です。

Googleアナリティクスとの連携も容易であるため、アクセス解析とともに利用できます。

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まとめ

ヒートマップツールを有効的に活用することで、Webサイトの改善が期待できます

しかしヒートマップツール単体では機能が限られるため、ユーザーに寄り添ったサイトへと改善するためには他のツールも併用するか、様々な機能を搭載したツールの利用が必要となるでしょう。

今回紹介したことを参考に、貴社にピッタリのヒートマップツールを選んでみてください。