昨今はインターネット・スマホの普及も手伝って、アパレル業界でWeb広告を活用することもはや当たり前となってきました。
一方で、アパレル業界の広告といえばファッション雑誌などの紙媒体によるオフライン広告の印象が根強いため、アパレルでWeb広告活用といってもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
本記事ではアパレル業界におけるWeb広告に取り組むメリットについてあらためて確認し、活用がおすすめのケースや広告種類、おすすめの代理店とともに徹底解説して参ります。
この記事の内容
アパレル業界がWeb広告に取り組むメリット4つ
まずはアパレル業界がWeb広告に取り組むメリットについて、オフライン広告との比較の観点も交えてみていきましょう。
①幅広いターゲットに柔軟に展開できる
アパレル広告といえばといえばテレビCMや雑誌広告、新聞折込チラシなどを想像される方も多いと思います。
こういったオフライン広告は、各媒体のユーザー層にピンポイントに訴求が可能なメリットがありますが、裏を返せば広告訴求が特定のユーザー層に限定されてしまうというデメリットになります。テレビCMであればCMを放送する番組の時間帯の視聴者、雑誌や新聞であればそれらを購入している層にしか広告を届けられません。
この点Web広告であれば、検索エンジンやSNSの利用者層という非常に幅広いユーザー層の中から、自社のターゲットに配信先を絞って柔軟に設定が可能です。オフライン広告と違って広告の内容を変更することも簡単です。
商品ごとにターゲットや配信先を変更することも容易な点はWeb広告ならではのメリットと言えるでしょう。
②少額・短期で成果実現が可能
オフライン広告と比較して、ターゲティング以外に広告費と出稿までにかかる期間も大きなメリットとなります。
まず広告費ですが、一般にオフライン広告の広告費は高額になりがちです。テレビCMや雑誌広告は一回の出稿でも数十万〜数百万かかってきます。一方でWeb広告であれば、月数千円〜数万円で少額の運用が可能です。
また出稿までにかかる期間にも大きな違いがあります。オフライン広告だと出稿してからユーザーの目に届くまで数週間〜数ヶ月と長い時間を要します。一方でWeb広告は、広告アカウントさえあれば当日からでも運用を開始することが可能です。
少額かつ短期間で広告運用の成果実現を図れる点は、広告に多額の予算やリソースを割けない企業にとって大きなメリットとなります。
③効果測定がしやすい
オフライン広告は、成果を測る基準を明確に設けておかなければ効果測定が難しいという点もデメリットとなります。
Web広告の場合、広告のクリック数やサイトのPV数、購入数など、数値データで明確に効果測定を行うことが可能なため、ROIを算出しやすく適切に予算配分や施策の改善を行うことができるでしょう。
④アパレルとSNSは相性がよく、広告展開で相乗効果を生む
アパレルとSNSは相性がよいため、Web広告まではやっていないがSNSアカウントは運用しているという企業も多いかもしれません。
SNS広告は一般投稿に紛れ込ませて自然な形で訴求することが可能なため、アカウント運用に広告展開を掛け合わせることで相乗効果を生み大きな成果を実現できます。
アパレル業界でWeb広告の活用をおすすめしたいケース
次にアパレル業界でWeb広告の活用をおすすめしたいケースについて、具体的にみていきましょう。
地域戦略を拡大したい場合
地域戦略を拡大していきたい場合、Web広告は大いに活用できます。
実店舗の立地に左右されず、全国どのユーザー層に対しても広告展開が可能です。
新店舗開設前のトライアルとして反応を測ってみたり、次に解説するECサイトの活用と合わせて都心部以外の店舗でも売上を伸長させていくことが可能になります。
ECサイトをすでに開設している場合
ECサイトをすでに開設しているのであれば、Web広告活用は必須です。
実店舗では周辺地域のユーザーの接客に注力、ECサイトではWeb広告でその他地域からの集客に注力と、役割を分担することで効率的に売上を伸ばしていけます。
少額でプロモーションを行いたい場合
プロモーションに十分な予算を割けない企業にも、Web広告は向いています。
先にも少し触れましたが、Web広告はオフライン広告と違って数千円〜数万円と少額での運用が可能で、トータルの費用や出稿期間も広告主側が自由に設定することができます。
まずはWeb広告でミニマムに運用を始め、軌道に乗れば高額の費用をかけてオフライン広告にも展開していくという流れだと無理なく効果的にプロモーションを行っていけるでしょう。
アパレル業界で有効なWeb広告の種類
アパレル業界でおすすめしたいWeb広告活用ですが、Web広告といってもその種類は様々です。
本項では特におすすめしたい以下4つの広告媒体・種類を紹介します。
各広告については別記事でより詳細に解説しているので、合わせてご覧いただければ幸いです。
ショッピング広告
ショッピング広告は、Googleなどの検索エンジンが提供する広告メニューの一つで、小売店・ECサイト向けの広告です。
検索キーワードに対して広告配信され、商品名やサイズ、色などの検索に連動して、検索結果の丈夫に画像広告を出せるのが特徴です。
Googleショッピング広告とは?初心者に向けて1から解説SNS広告
SNSはファッション情報をチェックする媒体として使われる側面も大きく、SNS広告とアパレルは相性がいいことを先に解説しました。
中でもInstagramはその先駆け的な媒体で、広告出稿により高い効果を期待できます。
インスタグラム広告の費用はどれくらい?広告の種類別費用相場などを分かりやすく解説!リスティング広告
リスティング広告は、検索結果画面の上部に表示されるテキスト広告です。
検索キーワードに連動して広告表示されるため、アパレルの購入ニーズが明確な検索ユーザーに対してピンポイントに訴求が可能です。
オーガニック検索(通常の検索結果)よりも上部に表示され、自社と別ブランドの検索を行っているユーザーに対して広告表示することもできます。
リスティング広告の具体的な広告効果は?広告効果を高める方法まで詳しく解説!リマーケティング広告
リマーケティング広告は、一度サイトを訪れたことがあるユーザーに向けて再度広告を配信する仕組みのことです。
過去にサイトを訪れてくれたが購入に至らなかった、あるいは前回の購入から期間が空いてしまったユーザーに対して、再度自然な形でアプローチが行えるのがメリットです。
Google広告のリマーケティングとは?仕組みや設定方法を解説!アパレル業界のWeb広告運用は代理店の活用がおすすめ
アパレル業界にもおすすめなWeb広告運用ですが、運用には相応の労力と時間を要します。またWeb広告ならではの専門知識やノウハウを求められる場面もあるでしょう。
これまでオフライン広告ばかりでWeb広告のノウハウがないという場合は、代理店の活用がおすすめです。
以下からはアパレル業界のWeb広告運用で代理店を活用するメリットについて触れていきます。
広告運用に必要な業務を一任でき、自社は本業に専念できる
広告運用には戦略設計〜競合分析〜アカウント作成〜KW選定〜クリエイティブ作成〜出稿設定〜分析〜改善と、多くの過程を踏む必要があり、専門知識やノウハウが必要になってきます。
これらを全て自社で行って、かつ本業であるアパレル製作・販売まで行おうとなると大きな負担がかかります。
代理店であればこれらの煩雑な作業を一任できるため、自社は本業に専念することができます。
バナーや動画などクリエイティブ制作にも対応してくれる
アパレル広告はその特性上、バナー画像や動画などのクリエイティブで視覚的に訴求していくことが重要になります。
代理店によりますが、運用作業に加えてクリエイティブ制作まで請け負ってくれるところもあります。
クリエイティブは自社で制作するという選択肢も考えられますが手間はかかりますし、広告ならではの観点が必要になる部分もあります。また広告戦略にそって分析・改善を回していくことを考えれば、代理店に一緒に依頼できたほうが効果的です。
複数媒体の運用を一括で依頼可能
Web広告運用は、複数の媒体にわけて行っていくのが一般的です。特にアパレル業界であれば複数のSNSやショッピング広告など活用すべき媒体がたくさんあります。
それぞれ設定内容や運用ポイントは異なり、自社で全てを管理しようとなると大変です。
この点代理店であれば、複数媒体の運用を一括で依頼可能で、一貫した広告戦略をもって最適な運用を図ってくれます。
アパレル業界向けおすすめ広告代理店5選
最後にアパレル業界向けにおすすめしたい広告代理店をご紹介します。
広告代理店であればどこでもいいわけではなく、アパレルに特化した代理店を選べばより高い成果を期待できます。
今回紹介するのは下記の5社です。
- 株式会社ザ・ゴール
- 株式会社ブルズアイ コミュニケーションズ
- 株式会社アパレルウェブ
- 株式会社ホワイトエージェンシー
- 株式会社リデル
株式会社ザ・ゴール
株式会社ザ・ゴールは、広告代理店最大手である電通のグループで、ファッション専門の広告代理店です。
Web広告領域だけでなく、電通グループの強みを活かしてアパレル業界の総合的なプロモーションを支援してくれます。
ファッションに特化した広告配信プラットフォーム「GOAL01」の開発・販売まで手がけられています。
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 東京都中央区銀座六丁目8番7号 交詢ビルディング 6階 |
設立 | 2003年10月16日 |
従業員数 | 非公開 |
公式HP | https://www.thegoal.jp/ |
株式会社ブルズアイ コミュニケーションズ
株式会社ブルズアイコミュニケーションズは、大手総合広告代理店ADKのグループ企業です。
アパレルや美容の領域で実績豊富な代理店で、JILL STUARTやcanal 4℃などのブランディングも手がけられています。
グループがもつ膨大なデータ・ノウハウを活かしつつ、Web広告を含めた総合的なコンサルティングを実現してくれます。
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 東京都中央区入船2-3-7 築地エー・アイ・ユービル 7F |
設立 | 2005年12月 |
従業員数 | 15名 |
公式HP | http://bullseyecom.co.jp/ |
株式会社アパレルウェブ
アパレルウェブはその名の通り、アパレル業界を中心にデジタルマーケティング支援を行う会社です。
ファッション業界をメインに通算1000社以上と実績も豊富で、店舗とWebを連動させた施策を強みとされています。
Web・ECの領域では、Googleパートナー、Shopify Plusパートナーに認定されており、その実力が伺えます。
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 東京都中央区日本橋本町1-9-13 日本橋本町1丁目ビル5F |
設立 | 2000年1月27日 |
従業員数 | 75名 |
公式HP | https://www.apparel-web.co.jp/ |
株式会社ホワイトエージェンシー
株式会社ホワイトエージェンシーは、アパレル広告の企画立案から制作、プロモーションまでワンストップの提供を強みとされている代理店です。
社内にエディターやデザイナーからPRプランナーまで必要な人材が揃っており、オフライン・Webを問わず一貫した広告企画・運用に期待できます。
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 東京都港区西麻布2-24-7 西麻布エムエービルディング3F |
設立 | 平成17年4月14日 |
従業員数 | 非公開 |
公式HP | http://white-agency.jp/ |
株式会社リデル
株式会社リデルはインフルエンサー&SNSマーケティングを手掛けています。
SNS活用が必須となっているアパレル業界。特に若年層向けにSNS広告を活用したい企業にはおすすめの代理店です。
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウン・タワー12F |
設立 | 2014年10月14日 |
従業員数 | 60名 |
公式HP | https://liddell.tokyo/ |
まとめ
インターネット・SNS活用が当たり前となった昨今、アパレル業界においてもWeb広告を活用することで効率的に売上を伸ばしていくことが可能です。
Web広告運用に取り組みにあたっては、それぞれの媒体の特性やメリットを理解し、店舗の施策や従来のオフライン広告と掛け合わせることでより一層の効果に期待できるでしょう。
Web広告には専門ノウハウが必要になる場面も多々あるため、経験が乏しい場合はアパレル業界に強い広告代理店を活用するのもおすすめです。