「動画広告ってどんな種類があるの?」
「どこで配信できるのかを知りたい」
と思っている人も多いのではないでしょうか。
本記事では動画広告の種類や配信可能な媒体に加えて「なぜ動画広告が熱いのか」について解説していきます。
この記事を読めば、動画広告を始めるべき理由を理解していただけるでしょう。
YouTubeやSNSで動画広告を始めたいと少しでも考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の内容
動画広告とは
動画広告とは名前の通り、テキストや画像ではなく「動画」を用いた広告です。
広い意味ではテレビCMなども該当しますが、基本的には動画を用いた広告の中でも特にWeb広告において「動画広告」と言われています。
動画を用いたWeb広告は「広告が表示されている場所」にかかわらず基本的に「動画広告」です。
イメージしやすい「YouTube」をはじめ、「Webサイト内」や「Twitter/InstagramなどのSNS」にも動画広告は表示されています。
動画広告はテキストや画像に比べて表現の幅が広いため、テキストや画像に比べてユーザーの興味を引くのが簡単です。
また、動画の情報量はテキストに比べて5,000倍とも言われています。
5,000倍と言われてもピンと来ない人も多いと思いますが、テキストや画像に比べて非常に情報伝達力に優れた方法だと理解しておいてください。
動画広告の運用目的一覧
動画広告の運用目的は以下の3つが挙げられます。
- 認知拡大
- ブランディング
- コンバージョン
動画広告の目的として多いのは「認知拡大」と「ブランディング」です。
冒頭でも解説したように動画はテキストに比べて情報伝達力が優れているため、ユーザーの興味を引きやすくなっています。
特にYouTube広告などで「実際に使ったことはないけど、印象に残っている広告がある」という人も少なくないでしょう。
また、認知拡大やブランディング以外に「コンバージョン獲得」にも、もちろん利用可能です。
動画広告は幅広い運用目的が考えられるため、業界問わず誰にでも利用価値のある広告だと言えるでしょう。
動画広告の市場動向と注目されている理由
実は「動画広告の市場」は年々拡大しており、今後もますます大きくなっていくことが予想されています。
サイバーエージェントの「2022年国内動画広告の市場調査を実施」によると、動画広告の市場は2026年には2023年現在の約1.7倍に到達するらしいです。
細かく見てみると、動画広告の中でも特に「インフィード広告」と「インストリーム広告」が大きな割合を占めています。
動画広告の種類は後ほど詳しく解説するので、そちらをご覧ください。
では、なぜ動画広告の需要が増加しているのか。その理由については以下の3つが考えられます。
- インターネット環境の向上
- コロナによる動画需要の加速化
- 動画広告に対応したメニューの増加
それぞれ解説していきます。
インターネット環境の向上
動画広告の市場が大きくなっている理由として、まず「インターネット環境の向上」が挙げられます。
現在ではほとんどの人がスマートフォンを所持しており「家や出先で暇な時間があればとりあえずスマホを見る」という人も少なくないでしょう。
スマートフォンの普及によって、SNSや動画配信サービスの利用者は飛躍的に増加しています。
また、Wi-Fi環境が整備されたり5Gが利用できるようになったりした影響で、高画質の動画を見やすくなったことも動画広告が伸びている理由の1つです。
加えて携帯キャリア会社も「使い放題プラン」などを低価格で提供しており、出先でも容量を気にすることなく動画を視聴できるようになったのも大きな要因として考えられます。
コロナによる動画需要の加速化
コロナによる「おうち時間」の増加も動画広告の市場が大きくなった要因の1つです。
KDDIの「2020年1月以降の動画配信サービスの利用についてアンケート」によると、10代では39.0%の人が「増えた」と回答しており、「やや増えた」まで含めると50%を超えています。
20〜30代においても約60%の人が「動画配信サービスの利用時間が増えている」と回答していることからも分かるように、コロナ禍以降の動画配信サービスの需要が高まっていると言えるでしょう。
動画広告は動画配信サービスとの親和性が高いため、「動画需要増加=動画広告の価値増加」とも言い換えられます。
動画広告に対応したメニューの増加
上記2つの背景もあり、各広告媒体は「動画広告に対応した広告メニュー」をそろえ始めてきています。
つまり動画広告の需要が伸びたことによって、媒体側も「もっと動画広告を利用してもらいたい」と力を入れており、動画広告を配信しやすい環境が整備されてきているわけです。
例えば、2020年以降で新しく出た動画広告としてTwitter広告の「プロモトレンド」が挙げられます。プロモトレンドは大手企業向けに提供されている高額の広告で、1日1社限定で配信可能です。
今後も動画広告向けの広告メニューは新しく提供される可能性が高いでしょう。
動画広告の種類一覧
動画広告は「広告の配信場所が動画内か動画外か」で大きく以下の2つに分類されています。
- インストリーム広告
- アウトストリーム広告
それぞれ解説していきます。
インストリーム広告
インストリーム広告とは、動画コンテンツと同じ画面サイズで表示される広告です。
代表例として「YouTubeの動画を見る前後に表示される広告」をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。
インストリーム広告は広告が表示されるタイミングによって以下の3種類に分類可能です。
広告の種類 | 表示されるタイミング | 特徴 |
プレロール広告 | 動画の前 | 最も多くのユーザーに視聴される |
ミッドロール広告 | 動画の途中 | 広告を最後まで見てもらえる可能性が高い |
ポストロール広告 | 動画の後 | 広告が見られない、もしくはスキップされる可能性が高い |
また、インストリーム広告は「スキップできるかどうか」によって以下の2種類に分類されます。
- スキッパブル広告:動画広告が一定時間経てばスキップできる広告
- ノンスキッパブル広告:動画をスキップできない広告
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、「動画コンテンツ内」以外で表示される動画広告です。具体的にはアプリ内のバナー広告やSNSのフィード内などに表示されます。
アウトストリーム広告も詳しく分けると以下の2つに分類可能です。
- インリード広告
- インバナー広告
それぞれ詳しく解説します。
インリード広告
インリード広告とは、記事やSNS内のコンテンツの間に表示される広告です。
通常のコンテンツに自然な形で溶け込むため、いい意味で「広告らしさ」が少なく嫌悪感を抱かれにくいのが特徴として挙げられます。
「自然な形で溶け込む」という特徴から「インフィード広告と何が違うのか?」と思う人もいらっしゃるかもしれません。
同じような意味合いで利用される場面も多いですが、一応以下のような線引きがされています。
- インフィード広告→画像 + 動画
- インリード広告→動画のみ
インバナー広告
インバナー広告とは、Webサイトやアプリ内の広告枠に表示されるバナー広告です。
YouTubeやTikTokなどの動画配信サービスを利用しない人にもアプローチできるため、並行して利用することによってより多くの人にアプローチできます。
動画広告の課金形式と費用相場
動画広告の課金形式は以下の3つです。
- クリック課金(CPC)
- インプレッション課金(CPM)
- 動画再生数ごとの課金(CPV)
ただし媒体によって利用できる課金形式は異なるため、上記の3つが必ずしもすべて使えるとは限りません。
それぞれの課金形式を簡単に解説していきます。
クリック課金(CPC)
クリック課金(CPC)とは、広告がクリックされるたびに費用が発生する課金形式です。逆に言うとクリックされなければ一切費用は発生しません。
広告をクリックするユーザーは広告に対してある程度興味を持っている可能性が高いため、興味のないユーザーに対し無駄に費用が発生しにくいのが特徴です。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金(CPM)とは、1,000回表示されるたびに費用が発生する課金形式です。
広告が何度クリックされたとしても費用は変わらないため、広告のクリック率を高めることで費用対効果が向上します。
動画再生数ごとの課金(CPV)
動画広告においては、この「動画再生数ごとの課金(CPV)」が最も一般的に利用されています。
CPVは「再生=課金発生」といったケースももちろんありますが、以下のような条件が設けられている場合もあります。
- 最初の◯秒以上再生された場合のみ課金
- 最後まで視聴された場合のみ課金
課金条件が「最後まで視聴された場合のみ課金」の場合は特に「CPCV」とも呼ばれます。
費用相場
それぞれの課金形式のおおよその費用相場は下記の表をご覧ください。
課金形式 | 費用相場 |
クリック課金(CPC) | 40〜100円/1クリック |
インプレッション課金(CPM) | 500〜2,000円/1,000回表示 |
動画再生数ごとの課金(CPV) | 1〜20円/1再生 |
なお、実際には利用する媒体や広告の種類によって大きく異なるため、費用相場はあくまで参考程度に留めるのが良いでしょう。
動画広告の月額料金相場
「じゃあ実際に動画広告を始めようとすると、月にどのくらい必要なの?」
と思われる人もいらっしゃるでしょう。
「利用する媒体」や「広告の運用目的」によっても必要な料金は変わりますが、平均して月に30〜50万円くらいで運用している企業が多いです。
最低予算を設けていない媒体が大半なので、30〜50万円よりも少ない金額からでも始められます。
ただ、予算が少なすぎると広告の「表示回数」や「クリック数」が極端に少なくなってしまうため、最低でも3〜5万円程度は用意した方が良いでしょう。
また注意点として「動画広告の動画を外注するのであれば外注費が必要」と認識しておいてください。
自社ですべて作って運用するのであれば3万円程度からでも利用できますが、動画を外注する場合には最低でも数十万円は必要になります。
動画広告が配信可能な媒体の種類一覧
動画広告が配信可能な媒体は以下の7つです。
- YouTube
- LINE
- TikTok
- アドネットワーク(GDN/YDA)
それぞれ解説していきます。
YouTube
動画広告として最もイメージしやすいのはYouTubeでしょう。
YouTubeの国内アクティブユーザー数は2022年時点で約7,000万人を超えており年齢層も幅広いため、より多くのユーザーにアプローチしたい場合におすすめです。
YouTubeでは先ほど紹介した「インストリーム広告」が利用できるため、ユーザーに必ず広告を見てもらえるメリットがあります。
YouTubeで動画広告が配信される場所の例は以下の通りです。
- 検索結果
- 次のおすすめ
- ホームフィード
- 動画コンテンツの前後もしくは途中
Instagramの国内アクティブユーザー数は2022年時点で約3,300万人です。SNSの中では珍しく、女性ユーザーの割合が男性よりも高いのが特徴として挙げられます。
Instagram広告は「画像や動画を投稿するのがメインのSNS」なので「広告クリエイティブの質」には注意してください。
クオリティが低ければ周りのコンテンツとの差が大きくなってしまうため、ユーザーの興味を引くのが難しくなります。
Instagram広告はターゲティングの精度が高いため、自社の求めるユーザーに対して広告を配信しやすいでしょう。
Instagramで動画広告が配信される場所の例は以下の通りです。
- リール
- フィード
- 発見タブ
- ストーリーズ
Instagram広告に関する詳細は下記の記事をご覧ください。
Instagram広告とは?【初心者向け】概要やメリット・デメリットを解説!
Facebookの国内アクティブユーザー数は2019年時点で約2,600万人以上です。Facebookは主要なSNSの中で唯一の「実名制SNS」となっています
InstagramやTwitterなどのSNSに比べて年齢層が高く、仕事関係で利用している人も多いのが特徴です。
Facebookに関してもInstagramと同様にMeta社が運営しているため、ターゲティングの精度が高いのもメリットだと言えます。
また、YouTubeと同様に「インストリーム広告」が利用できるため、ユーザーに対して広告を視聴してもらいやすい仕組みだと言えるでしょう。
Facebookで動画広告が配信される場所の例は以下の通りです。
- フィード
- ストーリーズ
Facebook広告に関する詳細は下記の記事をご覧ください。
Facebook広告とは?種類やメリット、ターゲティング項目などを解説!
Twitterの国内アクティブユーザー数は2022年時点で約5,895万以上です。Twitterは拡散性に優れており、動画広告を利用する際もこの「拡散性」が利用できます。
というのも拡散された広告がクリックまたは表示されたとしても費用は発生しない仕組みであるため、動画広告が拡散されるほど費用対効果が高くなるわけです。
Twitterで動画広告が配信される場所は基本的にツイートが表示される「タイムライン」となっています。
Twitter広告に関する詳細は下記の記事をご覧ください。
Twitter広告とは?やり方や仕組み、クリエイティブの種類などを解説!
LINE
LINEの国内アクティブユーザー数は2022年時点で約9,400万人です。LINEは老若男女すべての人が利用しているSNSだと言えるでしょう。
圧倒的なリーチ数があるため、使い方によっては非常にインパクトが大きいとも言えます。
また、まだまだ他のSNSに比べて広告媒体として利用している企業は少ないため、穴場とも言い換えられるでしょう。
LINEで動画広告が配信される場所の例は以下の通りです。
- LINE VOOM
- LINE NEWS
- トーク画面上部
TikTok
TikTokの国内アクティブユーザー数は2021年時点で約1,700万人です。
他のSNSと比べるとユーザー数が少ないため、業界や商材によってはアプローチできるユーザー数が少なくなってしまうかもしれません。
TikTokといえば「若者が使っているイメージ」と思われる人も多いと思いますが、実際の平均年齢は34歳です。
また、TikTokユーザーは「SNS内での支出額」が他のSNSと比べると高いため、顧客となりうる可能性が高いとも言えます。
TikTokで動画広告が配信される場所は主に「おすすめ欄」です。
おすすめ欄に表示されている「通常の動画」の間に自然な形で広告が掲載されます。
YouTubeなどとは異なりユーザーは動画広告を自分の好きなタイミングでスキップできるため、嫌悪感を抱かれにくいのも特徴の1つです。
アドネットワーク(GDN/YDA)
アドネットワークとは広告主と「メディアやブロガー」を繋げる仲介業者のようなサービスで、代表的なのは「GoogleのGDN」と「Yahoo!のYDA」です。
アドネットワークを利用することによって、広告主側はいちいちメディアに営業をかけることなく動画広告を掲載できます。
GDNとYDAそれぞれで広告が掲載される場所は以下の通りです。
- GDN:「Google提供サービス内」「Google提携企業のサイト内」「個人ブログ内」
- YDA:「Yahoo!提携サービス内」「Yahoo!提携企業のサイト内」
Yahoo!は個人が運営するサイトやブログには表示されないため、より信頼できる配信場所で動画広告を利用できます。
GDNとYDAそれぞれの詳しい内容は以下の記事をご覧ください。
GDNとは?YDA(旧YDN)との違いやメリット、費用相場なども徹底解説! YDA(旧YDN)とは?広告の特徴や仕組み、GDNとの違いまで徹底解説!
動画広告のメリット&デメリット
動画広告のメリット
まずは動画広告のメリットから解説していきます。
動画広告のメリットは以下の3つです。
- 表現の幅が広い
- 拡散されやすい
- 低予算から始められる
表現の幅が広い
動画広告はテキストや画像だけの広告よりも表現の幅が広く、ユーザーの興味を引きやすいのが特徴です。
冒頭でも解説したように動画の情報量はテキストに比べて5,000倍とも言われています。
おそらく「テキストのみの広告で思い出せる広告はありますか?」という質問には、Noと答える人が多いでしょう。
一方で「動画広告で思い出せる広告はありますか?」という質問には、おそらく大半の人がYesと答えると思います。
テレビCMやYouTube広告などは、「積極的に見ているわけではないけど、覚えている」という例も多いですよね。
実体験からも理解しやすいように、動画広告は表現の幅が広くユーザーの記憶に残りやすいと言えます。
拡散されやすい
「ユーザーの興味を引きやすい」という特徴も影響して、動画広告は拡散されやすい傾向があります。
特にSNS広告として「動画広告」を利用する場合には、広告自体にいいねやコメントができる仕組みを採用している媒体も少なくありません。
例えばTwitter広告では通常投稿と同様にユーザーが広告に対して「リツイート」をすることが可能です。
広告がリツイートされれば本来広告を表示していた範囲を超えて、より広い範囲のユーザーに広告を表示できます。
低予算から始められる
テレビCMが高額なことから「動画広告も高いんじゃないの?」と思われる人も多いですが、動画広告は基本的に低予算からでも始められます。
配信する媒体にもよりますが1再生で数円からでも利用できるため、誰でも挑戦しやすいと言えるでしょう。
ただ「動画広告に利用する動画を外部に発注する場合」には別途費用が必要になる点を理解しておいてください。
動画広告のデメリット
動画広告のデメリットは以下の3つです。
- PDCAを回すのが難しい
- 不信感を抱かれる可能性がある
- 広告作成に手間とコストがかかる
それぞれ解説していきます。
PDCAを回すのが難しい
動画広告はどうしてもPDCAを回すのが遅くなってしまいます。
というのもテキストや画像の広告であれば「広告クリエイティブ」を作成するのは非常に簡単です。
「効果が悪ければすぐに停止して新しい広告で運用する」といった手法も簡単に取れます。
しかしながら、動画広告はクリエイティブ作成に時間がかかるため、簡単に改善することはできません。
テキストや画像であれば「とりあえず配信して効果をみてみよう」といったスピード感のある運用ができますが、動画広告では難しくなってしまうことを理解しておきましょう。
不快感を抱かれる可能性がある
動画広告は表現の幅が広い分、テキストや画像の広告に比べてユーザーに不信感を抱かれる可能性も高くなります。
またメリットで解説した「拡散性の高さ」が要因となり、炎上が加速するリスクも考えられます。
動画広告を実施する場合は複数人で動画をチェックした上で配信を開始し、炎上リスクに備えるようにしましょう。
広告作成に手間とコストがかかる
動画広告はクオリティの高いものを作ろうとすると、どうしても手間がかかってしまいます。
「簡単な動画を自社で作成して動画広告を配信する」という形であれば、そこまで手間はかかりません。
ただ、外部に作成してもらうとなると作成時間やコストがかかってしまいます。クオリティや長さによりますが、動画作成費はおおよそ30万円〜くらいで作成期間は1ヶ月ほど必要です。
どこまでのクオリティを求めるかによって手間とコストは大きく異なるため、事前に自社の運用方針を固めておいた方が良いでしょう。
動画広告を運用する際の注意点
動画広告を運用する際の注意点は以下の3つです。
- 炎上リスクに備える
- ターゲットを明確にする
- ターゲット層に合った動画を作成する
それぞれ解説していきます。
炎上リスクに備える
メリットのところでも解説したように動画広告は「拡散されやすい」のが特徴です。
良い動画広告を作成して拡散される分には非常に良い効果を期待できますが、悪い意味で拡散されると一瞬で炎上してしまうリスクもあります。
特に今までSNSなどを使った「発信」に慣れていない場合には、「炎上するライン」をあまりイメージできないでしょう。
動画を外部に委託する場合は外注先がある程度チェックしてくれると思いますが、自社ですべて運用する場合には、注意して動画広告を作成すべきです。
ターゲットを明確にする
動画広告を利用する場合には自社のターゲットを明確にすることが必要不可欠です。
動画広告は基本的に、特定の属性を持ったユーザーに限定して広告を配信する「ターゲティング」を利用します。
媒体によって利用できるターゲティングは異なりますが、「20代前半で新宿区に住む男性にだけ広告を配信する」といった手法も可能です。
自社のターゲットを理解できていないとターゲティングの精度が悪くなってしまい、費用対効果の悪い広告運用になってしまいます。
ペルソナ分析など自社のターゲットについて事前に理解しておきましょう。
ターゲット層に合った動画を作成する
ターゲットについて理解できて上手くターゲティングを設定できたとしても、「ターゲットに合った動画広告」を作らなければ意味はありません。
「自社のターゲット層は理解できているけど、その人たちに刺さる動画を作るのは難しい」という人も多いでしょう。
また「自社にWebデザイナーは抱えているけど、動画編集を専門としている人はいない」と言うケースも少なくないと思います。
上記のようなケースでは動画広告の「広告代理店」を使うのがおすすめです。
自社に動画を作成できる人材がいない場合でも、広告代理店を利用すればターゲット層に合った動画広告を作成できます。
ただ、もちろん「広告代理店」であればどこでもいいわけではありません。動画広告は他のWeb広告と特徴が異なるため、動画広告に慣れた広告代理店を選ぶ必要があります。
下記の記事で動画広告の運用に慣れている広告代理店を10社ほど解説したので、興味がある方はぜひご覧ください。
動画広告の運用代行でおすすめの代理店10選!動画広告の特徴や運用するメリットなども解説!
動画広告を制作する際のポイント
「なるべく費用をかけたくないから、自社で動画を作成したい」と考えている人もいらっしゃると思います。
自社で作成する場合には以下の3つに気をつけた上で動画を作成してみてください。
- 最初の数秒に力を入れる
- 配信媒体の特徴を理解する
- PCよりもスマホ画面に注力する
それぞれ解説していきます。
最初の数秒に力を入れる
ユーザーに動画広告を見てもらうためには、「最初の3秒」で興味を持ってもらうことが必要です。
これは動画広告に限らずTikTokやInstagramのリール、YouTubeショートなどの短編動画でも同じことが言えます。
例えば冒頭で「ちょっと待って…」や「実はこれ…」などと感情を含めて言えば、ユーザーは少し立ち止まって動画を見続けてくれる可能性は高まるでしょう。
ターゲット層によって具体的な方法は異なりますが、動画を作成する際には「最初の3秒」を意識して作成することを心がけてください。
配信媒体の特徴を理解する
「どの媒体で動画広告を運用するのか」によって最適な広告クリエイティブは変わります。
配信媒体の特徴をあらかじめ理解しておくことで、その媒体内で表示されたとしても違和感なくユーザーに見てもらえるようになるわけです。
また媒体によっては「入稿規定(ルール)」や「動画の縦横比の指定」なども決められているため、事前にある程度の基本情報を理解した上で媒体を選ぶようにしましょう。
PCよりもスマホ画面に注力する
どの媒体であったとしても基本的に「PCよりもスマートフォンで広告を見る人が多い」ということを念頭に入れた上で動画広告を作成してください。
動画を作成する場合にPCで作業する人も多いと思います。作成するのはPCでも良いですが、必ず自分のスマートフォンの画面で動画を確認するようにしましょう。
例えば、「PC画面だと字を確認できたけど、スマホ画面だと小さすぎる」といった例は非常に多いです。
PC画面で見られた場合ももちろん重要ですが、スマホ画面での見栄えをより意識するようにしてください。
動画広告の効果測定方法
動画広告は広告を配信した後、広告がどのくらい効果があったのか「データ」で確認できます。
データを確認する際は、目的によって注視する項目が異なります。以下の代表的な3つの目的の場合、「どのデータ項目を見るべきか」について解説しています。
- 認知拡大が目的
- 理解促進が目的
- コンバージョンが目的
認知拡大が目的
認知拡大が目的の場合に見るべきデータは以下の2つです。
- 動画の表示回数
- 動画の再生数
動画の表示回数が大きければ大きいほど、多くのユーザーにアプローチできたことを意味します。その中でも再生数が多いほど「ユーザーに対して認知された」と言えるでしょう。
媒体によっては「再生数=最初の◯秒以上視聴した」と言えるため、当然表示回数よりは認知に繋がっています。
表示回数はあくまで「表示」されているだけで、実際に見てもらえたかは分かりません。再生数と表示回数のどちらもチェックした上で効果測定をしてみましょう。
理解促進が目的
理解促進が目的の場合に見るべきデータは以下の2つです。
- 動画の再生数
- 動画の視聴完了率
理解促進は「認知拡大の先」とも言えるでしょう。つまり認知拡大と同様に再生数が非常に重要なデータ項目です。
表示回数も重要ですが「動画の視聴完了率」も非常に重要度が高いと言えます。
「動画が最後まで見られている=理解度が上昇している」と言えるため、理解促進が目的であれば視聴完了率も注視してください。
コンバージョンが目的
コンバージョンが目的の場合に見るべきデータは「クリック数」です。
当たり前ですが広告を見てもらうだけではコンバージョン(商品やサービスの購入)には至りません。
クリックされてWebサイトやLPに誘導できて初めてコンバージョンに至るわけです。
もちろんクリック数が多くてもWebサイトやLPの質が悪い場合にはコンバージョン率(CVR)が低くなってしまいます。
もしコンバージョン目的で動画広告を運用するのであれば、事前に広告遷移先のクオリティを高めておきましょう。
まとめ:動画広告は今後の注目度が高いおすすめの手法!
動画広告はどうしてもハードルが高いため、「始めたいけどなかなか手を付けられない」という人も多いです。
ただ、動画広告の市場は今後も伸びていくため、早めに手を付けてみるのをおすすめします。
今から動画広告を運用すれば知識や経験が蓄積されて、今後市場が拡大してきた時に高い効果を期待できるようになるでしょう。
動画広告の作成や運用ができる人材が自社にいない場合には、広告代理店を上手く活用して運用するのもおすすめです。
広告代理店を利用することによって動画の作成から運用まで一貫して代行してくれるため、ほぼ丸投げで動画広告を始められるようになります。
記事内におすすめの広告代理店を解説した記事を添付しているので、興味がある人はそちらをご覧くださいね。